自然に浸かる 夏休みの思い出

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どんな夏休みにするのか

もうすぐ長い休みが始まりますね。

夏休みにしか出来ないことはたくさんあります。

私は「いつでもできることは後回しに、その時しか出来ないことはすぐにやる」ということを心がけていました。そうすると、あとから振り返ってみて良かったなと感じるのです。一日一日が充実しているなと思えるような生活をしていると自分自身の成長も強く感じられるはずです。

自然に浸かる

幼い頃の自分は自然と共にありました。

夏休みと聞くと遠く離れた山奥で過ごした時間が思い出されるほどです。

私は、宿題を気にして過ごすのは嫌だったので、夏休みに入る前に先生から宿題のプリントや問題集をもらって、さっさと終わらせていました。ですから、読書感想文や自由研究を除けば宿題の全くない本当に自由な40日間を手に入れることが出来ました。平日はずっと虫を捕りに出かけたり、朝から晩まで自宅で飼育している生き物を眺めたりしていました。週末になるとキャンプです。毎週末のように海へ山へ川へ出かけました。釣りをしたり焚き火をしたり山に登ったり…。自分が垂らした竿にブルルッとかかったアマゴを大事に持って帰って調理したこと、人里遠く離れた山奥で見上げた天の川が教科書の写真よりも美しく見えたこと、霧の中幕営装備を担いで登った翌朝に見た雲海がまさに流れる雲の海だったこと…。

大学に入り、日本各地の山々、いくつもの滝をかける沢、深山の藪、厳冬期のアルプスなどいろんなところに行きました。そこで自然のさまざまな姿を見ました、感じました。折に触れて同じ情景を眺めている幼い自分が思い浮かぶことがあります。子どもの感受性と言うものでしょうか。そういったものが自分の中にもまだ残されていて違った視点から目の前の光景を受け取れるのです。幼少時代の原体験の賜物だと思っています。

ここ10年、20年で世の中は目まぐるしく変わっています。

高度な技術が確立され、それがまたとてつもない技術の進歩を生み出してしまいました。この先、自然からどんどん離れた生活になることは目に見えています。少なくとも、いま皆さんが見ている風景が数十年後にも保たれていることなどほとんど考えられないのです。

幼いうちから最新の技術が詰まった製品に触れるのもそれはそれでいいと思います。何しろ、昔と違ってこの時代に生まれた特権だといえるかもしれません。

でも、子どもが感受性を育むには自然に浸かるのが一番です。

自然の中での原体験は必ず、将来のあなたを支えることになると申し添えておきましょう。

とことん学ぶ

よく遊んだ幼年時代ですが、遊びに負けないくらい学習もしました。

規則正しい生活は一糸も乱れることなく続き、学習も順調に進みました。

何曜日はどれくらいの学習をするのかと言ったことは自分で決めてそれに従って学んでいました。計画通りに学習が進むことに心地よささえ感じました。

学んだことは書物よりも自然界からの方が多いかもしれませんが、学校で教えられるような内容もきちんと学習しました。

中学に入ってからは、遠出することは減り、学習に充てる時間が増えたように思います。

中学1年生のときは英語の勉強ばかりしていました。その頃、英語の成績があまり良くなかったのです。負けず嫌いな私ですから、秋には何としてでも学年で一番になるぞと意気込んでいました。

とにかく、英文を書くことが大切だと思い、ひたすら英作文をしました。朝からずっと日本語を見て英語に直す作業を繰り返していました。正しいかどうかは父に見てもらっていましたが、父は教えるようなことは全くせず〇か×をつけるだけです。×をつけられたところはどこが間違っているのか辞書を引いたり、教科書を調べたりして一生懸命に考えました。いつまでたっても〇がつかないときもありましたが、こういう作業を繰り返しているうちに、上達を感じました。日本語とは違った構造が身体に染み込んできた感覚を覚え、みるみるうちに理解が早まったのです。そして、夏休み以降の試験では間違いなく解答でき、目標も達成しました。

中学3年生のときはほとんど勉強漬けでした。

どうしても行きたい高校があったので、そのためだったのですが、勉強自体が楽しかったので何のストレスもなく取り組んでいました。計画も細かく立ててずいぶんと濃い日々を過ごしました。

遊びも学びも一生懸命になるのが夏休みの一番の過ごし方だと思います。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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