精一杯生きる 人生は山登り

学び舎通信 148

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精一杯生きる

悔いのない人生とは、精一杯生きた人生のことを言うのだと思います。困難に負けないで、やり遂げようと力の限り頑張るのが、素晴らしい生き方だと思います。物語の主人公が愚かなことや卑怯なことをすれば、誰も感動しません。主人公のひたむきに生きる姿や、賢さに心を動かされるのです。

人生に失敗はつきものです。失敗したら、またやり直せばいいのです。失敗しても、失敗しても、挫けないでやり続ければ、いつか成功します。大切なのは、問題が起きた後です。落ち着いてやり直せば、問題が起きる前より良くなります。

人生はチャレンジするためにあるのだと思います。成功すると分かっていたらやるけれど、成功するかしないか分からないことはしない、そんなことではだめだと思います。成功は目的ではなく、結果です。とにかくやってみる。やらなければ何も始まりません。困難なことに立ち向かうこと。それが人生です。それが生きるということです。

「頑張ったけれど駄目でした」と言う人がいます。「じゃあ、もう一度やってごらん。何度失敗しても、諦めないで挑戦し続ければ、いつか、きっとうまくいきます」と私は励まします。「失敗しても、あせらないこと、あわてないことです」。

自由に生きる

生きることをもっと真剣に考えたほうがいいと思います。他の人の決めた生き方を、ただその通りにするのは、自分のほんとうの生き方ではありません。

みんながするから自分もする。みんなが持っているから、自分も持つ。みんなと同じ格好をして、みんなと同じことをする。しかし、いつでも、みんながするから自分もする、誰もしないから自分もしないというのは感心しません。大切なのは、みんながしようがしまいが、自分が心からしたいことをすることです。みんながすることでも、自分らしくないことはしないということです。そのほうが素敵です。

みんなと違うということを、恐れたり、恥じたりする必要はありません。それこそが自分なのですからね。もし何か言う人がいたら、「文句あるか!」と言ってやればいいのです。自分の判断で、自分の責任で、やることはやり、やってはいけないことはしないということが大切なのです。

自由というのは、自分が自分らしくしていられることです。そんなとき、人は心からくつろぐことができるし、生きる喜びも感じられます。

毎日が新しい一日です。昨日と今日は、同じ日ではありません。昨日の自分と今日の自分は、同じではありません。人は毎日成長します。昨日より今日、今日より明日、思いやりのある人になるのが、人生の目的です。

自分に正直に生きるということは、わがままに生きることではありません。自分の気持ちを偽らないで、自分の心に従って生きることです。

人生は山登りのようなもの

「なぜ山に登るのですか」と訊かれることがあります。山登りには、いろいろ楽しみがあるけれども、やっぱり一番は、苦労して山頂に登り着いて、やり切ったということです。「やったな」という気持ちになる、これが一番嬉しいですね。「自分にこれだけの力があったんだな」ということがわかります。自分の力を発見できるのが何よりの楽しみです。

大抵のスポーツには、上手い下手があります。サッカーが上手だとか走るのが速いとか。でも、山登りは、歩く気持ちさえあれば誰でもできます。もちろん登りがきつくて辛い時もあります。しかし、そこを頑張るのが山登りなのですね。ゆっくりでもいいのです。一歩一歩頑張って、それが積み重なって高い山にも登れます。

これは山だけではないのですね。人生についてもよく似たことが言えます。どこでもどんな問題でも、一歩一歩の積み重ねを大事にしていきたいですね。

また、目指すのは頂上ですけれども、その途中がとてもいいのです。高山でしか見ることのできない美しい花があります。歩いているだけでいろんな野生の動物に出会えます。風雪に耐えた木や岩や石は、いい形をしています。 そして山を歩いていると、ほんとうの自然のすごさ、大きさ、その中で人間が生きているということを実感します。都会で暮らしているとなかなか感じないものですけれど、人間は自然の中で生まれて、自然とのかかわりの中で生きている、この実感が大切だと思います。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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