時間は最大の財産
いま、伝えたいこと
もうすぐ新しい学校、新しい学年が始まりますね。2020年は世界が大変動した一年でした。そんな中でも、みんなが協力して必死に対応しました。人間(あるいは社会)というはかない存在を捉え直すきっかけになりました。私たちは、そんな転換期を生きているわけです。日々、メディアが垂れ流す感染者〇〇人というニュースに翻弄された人も多いでしょう。ますます増大する目に見えない不安。それを解消することもできない虚しさ。
こういう時だからこそ、みなさんにお伝えしたいことがあります。それは時間の大切です。これまでのような平穏な日がいつまでも続くとは限りません。ロッキーという映画はご存知でしょうか。ごろつき(ならず者)だった主人公が身体と心を鍛えていく話です。その中で、”There is NO tomorrow!!” というセリフが出てきます。直訳すれば、「明日はないんだ」となりますが、ここには「いまを大切にしろ」「無駄に過ごすな」というメッセージが込められています。私はこの映画がきっかけで毎日、筋トレに励ようになりました。
茶道や華道をはじめとして日本文化に深く根ざしている禅の世界に「前後際断」という言葉があります。人生は一本の線ではなくて、今といういくつもの点が結ばれたもの、それを積み重ねたものだという考え方です。過去にこだわらず、未来を憂えず、この1日、一瞬に集中して最善を尽くす。常に意識しておきたい言葉です。
時間は最大の財産
是非とも、自分で時間をコントロールしている感覚を身につけてください。私たち全員が平等に持っている最大の財産は時間です。時間の使い方には3種類あります。消費、浪費、投資です。この違いは何だと思いますか?私は次のように定義しました。
- 消費:プラスの影響もマイナスの影響も及ぼさない。
- 浪費:ネガティブな感情を伴う。
- 投資:自分を成長させる。
あとから振り返ったとき、消費と浪費は空虚と後悔が残ります。投資は充実感、経験となって将来に活きてきます。
私の通っていた中学校は大量の宿題とテストが出されました。みなさんの想像する10倍はあるのではないかと思います。月曜〜土曜まで授業があり、日曜は宿題とテスト勉強で埋まりました。学校から出された課題を言われるがままに解くのは消費です。イヤイヤするのは浪費です。浪費側に回ってしまうと、そもそも集中力が続きませんし、内容も頭に入ってきません。何のメリットも無いわけです。それなら、学校なんて行かずに自分の趣味に没頭した方が何倍も益になります。
そこで考えたわけです。どうすれば、締め切り地獄から抜け出せるのか。タスクに埋もれずに済むのか。究極の答えを見つけました。時間に追われるのではなく、時間を追いかけるのです。自分で時間を操っている感覚。これほど楽しいことはありませんでした。心の持ち方次第で、消費・浪費していた時間を投資に回すことができます。
では、何をすべきか?
時間を意識するのです。一日に何時間あって、それをどのように使っているのかを明確にします。
まずは、A4サイズの白紙を目の前に広げてください(こう聞いて実際に広げる人は10人に1人かもしれませんが、実行したあなたは見違えるように成長するはずです)。
縦に線を引いて、24個の等間隔な幅ができるように目盛りを振っていきます。定規を用いて正確に行います。各目盛りに上から順に0:00、1:00…、24:00と記入していきます。目盛りを基準にして、どの時間帯に何をして過ごしているか、書き込んでみてください。まずは、毎日繰り返されること(睡眠・食事・学校など)から記入します。空いたブロックが、あなたが自由に使える時間です。これらの時間を何に使っていますか?思ったよりも空白の時間帯が多いのでは無いでしょうか。
次に、計画を立てていきます。同じように時間軸を作り、理想の1日スケジュールを組んでください。ジャンルごとに色分けするとわかりやすいです(勉強は青、趣味はオレンジなど)。 あとは時間を意識して毎日を過ごすだけです。慣れるまで2週間必要です。途中で投げ出さずに、ひたすら続けるのみ。一度習慣化してしまうと、無意識に実行できるようになります。時間をコントロールすることで、物事の吸収が早くなります。集中力が高まります。前向き思考になります。1日が見違えるように充実します。効果は実証済みです。みなさんも今から実践してみてください。