記憶力を身につける　独りの時間に何をするかで人生は決まる

学び舎通信 165

記憶力を身につける

1年経っても記憶を100％維持できる学習法です。

先ず、覚えるべきことを全て覚えます。

次に、いったん覚えたものを、1週間後にもう一度繰り返し勉強します。この段階で1週間前に覚えたことの8割はまだ記憶しています。残りの2割も、一度頭に入れたものなので、わずかな労力で思い出すことができます。2回目に記憶しようとするときは、初めて覚えるときの半分以下の労力でできます。2回同じことを繰り返せば、1年後の記憶量は繰り返し勉強しない場合の2倍になります。

さらにもう一度繰り返して勉強します。3回目は、すでに9割以上は記憶しています。残りの1割もすでに2回繰り返しているのですから、少しの労力で覚えることができます。3回同じことを繰り返せば、1年後の記憶量は3倍になります。

つまり、忘れないうちになるべく早く繰り返し覚え直せば、記憶力を鍛えることができるのです。

では、何回繰り返せば、1年間、記憶を100％維持できるのでしょうか。脳生理曲線の実験データでは、平均4～5回という数字が出ています。それだけ繰り返せば、記憶したことを忘れなくなります。

皆さんはこつこつ4回繰り返すといいです。繰り返し練習すると記憶力を身につけることができます。

1冊を徹底的にものにする

真の学力を養成するには、1冊のテキストを選び、それをバイブルと信じて、徹底的に練習し、記憶して、自分のものにするのです。1冊のテキストをものにし、そこから知識を獲得するには、何度も何度も線を引きながら繰り返し覚えたり、要点をノートに書き出して記憶したりするのです。徹底的に自分のものにするとは、それほど大変な行為なのです。

大抵の人はそこまで勉強していないので、自分のものにできていません。1回しただけで終わり、理解できていないことをそのままにしています。

勉強のできる人は努力しています。その日に学習したことで分からなかったり、できなかったりしたことを家に帰ってからもう一度自分で練習しています。分かるようになるまで、できるようになるまで練習しています。理解できなければ質問しています。

勉強の仕方が分からないと言う人がいますが、勉強の仕方が分からないのではなく、努力が足りないのです。やり方を工夫しながら、力を出して練習していれば、自ずと勉強の仕方が分かってきます。

本当の学力を身につけたいのなら、学校の教科書や問題集と学び舎のテキストに絞って、徹底的に練習して、自分のものにするのです。これらをマスターすることで、基礎学力を養成することができます。

他にいろいろな問題集をしている人は、虻蜂捕らずで、どれもこれも中途半端になって、思うに任せず学力が育っていません。「これがバイブルの1冊」と言えるテキストを繰り返し練習し、内容を理解し、記憶すれば、学力の骨格がしっかりとつくられます。

独りの時間に何をするかで人生は決まる

人間はそう簡単に変われるものではありません。本当に変わるためには、他人の何倍も自分にトレーニングを課さなければなりません。

一流と言われているアスリートたちは、「自分が他の誰よりも強い」と自信を持つために、他の人の2倍も3倍も肉体と精神を鍛えています。人が寝ているときや遊んでいるときに自主トレーニングしています。1年、2年とそれを続けていくと、やっている人とやっていない人との差は歴然と広がります。

勉強も同じです。毎日こつこつ勉強している人と勉強しないで遊んでいる人とでは、1年、2年と経つうちに学力の差がどんどん広がっていきます。

学力を伸ばすには、地道な努力の積み重ね以外に方法はあり得ません。成績が上がらないのは、やるべきことをやっていないからです。自己管理能力が低く依存心が強いので、管理や強制の厳しい塾に移った人がいましたが、成功した例がありません。　

独りの時間にこつこつ勉強を続け、自分自身を頼みとする力をつけた人、つまり自信をつけた人は、それ以前よりも一回り強い力で、すばらしい成功を収めています。学び舎でやるべきことをやっていて成績の上がらなかった人は、今まで一人もいません。

他人に管理され強制されて得られた知識は、結局身につかず、時間が経てば役に立たなくなります。ゆるぎない真理に到達することなど夢のまた夢です。

しかし、自由に勉強できる時間と空間で、ひたむきにこつこつ勉強して獲得した知識やその過程で修得した学習法は、一生物となります。