得意と苦手

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得意なものを持つ

みなさんの得意なことって何でしょうか?

誰にでも、得意なことはあると思います。それを大切に持ち続けてください。いずれ、あなたを助けることになります。もし、これと言って得意なことが思い浮かばない人は、是非とも何か好きなことを自分のものにしましょう。興味・関心があるものをとことん突き詰める。それだけです。得意なものがあると自信がつきます。ちょっぴり自慢もできます。毎日が楽しくなります。あなたの支えになるはずです。

私の場合、得意なことと言えば虫捕りでした。

学校の誰よりもたくさんの虫を捕まえて、詳しくなろうと意気込んでいました。図鑑は隅から隅まで目を通して、どのページに何が載っているかパッと言えるほどになりました。先生からも虫博士と呼ばれるようになり、子どもの自分は得意顔でした。ただ、中学に上がってからめっきり虫を捕らなくなり、おとなしくなってしまいました。

山登りは幼い頃から続けており、今も冬山や沢登りを含めて頻繁に山に登っています。

登山は他のスポーツとは違って、(雪山のラッセルや滝の登攀を除けば)大半は個人で完結できるものですし、得点や時間、順位を気にすることもありません。自分の熱意次第でいくらでもスケールを大きくすることが出来ます。何よりもフィールド(舞台)が途方もなく広く、毎回新しい発見があります。「生きているぞ」と強く実感する場面もあり、そんなときは山が自分の身体や心を強く鍛えてくれているんだと感じます。そして、たびたび思うのです。自分には「山があるんだ」と。登山は自身を説明するのに欠かせません。

それほど、自然が好きな私ですから、学校の学習も理科が得意でした。

好きなことは知識も頭に入りやすく、自分でどんどん調べて学んでいました。算数も興味がありましたが、国語は苦手でした。ただ、詩や物語文を読むのは好きでした。自然の中で遊ぶことによって培われた感性が詩のリズム・波長とぴったり合ったのかもしれません。

好奇心は強く持っていたので、英語も関心を持って取り組みました。

最初の頃は成績が伸び悩んでいましたが、夏休みに膨大な量の英作文をしたおかげで、英語のしくみが紐解け、いつしか得意教科と呼べるようになっていました。でも、実際に人と英語で話すとなるとどうもぎこちなく、未だに難しさを感じています。

少し、話がそれるかもしれませんが、受験においても得意科目を持っているか否かで、全然違います。得意科目は安定した得点源として使えるだけではなく、勉強時や試験時の精神的な支えになり、他の科目の学習を促進するきっかけになります。「合格したいなら得意科目を用意するように」とよく言われるのはそのことです。学習面でも“得意”を作るのは重要な事です。

苦手とどう付き合うか

得意があれば、もちろん苦手なことだってありますよね。私が苦手なことと言えば、ゲーム、テレビ、国語、水泳などでしょうか。

ゲームは自分で持っていませんし、テレビを見る習慣もあまりなかったものですから、これらの話題が出るとついていけませんでした。友達と遊ぶ時も無理やり虫捕りや秘密基地づくりに引っ張りだしていた記憶があります。もちろん、いつもそうではなく、周りがテレビの話題で盛り上がることも多いです。自分は自然系の番組を少し見る程度で、芸人の名前など何一つ知らないので、ちんぷんかんぷんです。つらいときもありました。これも割り切ってしまえば気にならないのですが、子どもの私はそんな術は持っていなかったのでただ耐えるのみでした。

学校の内容で言えば、国語です。

何年頑張っても得意教科にはできませんでした。文章を読むのは好きですが、先生が求める解答を書くのは苦手でした。受験の時も大変な苦労をする羽目になり、半分テクニックで解いていた気がします。テクニックを身につけるのはそう難しくありませんでした。でも、それで正解しても全然嬉しくありませんでした。自分としては論理的に読みとっているつもりなので、解答がおかしいんじゃないかと思うときも多々ありました。そもそも国語という科目を設けること自体がナンセンスだと思ったこともありました。

苦手なものを得意に変えることが出来ればどんなにうれしいことでしょう。

でも、完璧を目指す必要はありません。足りないことを埋めようと努力する姿も素晴らしいものです。あるいは、そっとそのままにしておいてもいいのではないでしょうか。それもまた、自分の表現(アイデンティティー)になりますから。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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