わたしの夜の習慣
常に新しい自分になる
単調な勉強ばかりだと、楽しみが減り、やる気も失せてしまいます。脳も疲れて来るでしょう。そういうときは、気分をリフレッシュして、そのつど自分を新しくしていく方法を探しましょう。
私が実践していたのは、複数の分野の学習を同時並行で進めるというやり方です。
今日は数学だけを勉強するというのではなく、一日で理科も英語も数学もすべて網羅するようにしていました。
私の場合は、同じような内容の勉強は長くても1時間半程度にとどめていました。
時間を区切って、どんどん違う分野の学習をしました。こうすることで、飽きが来ることもなく、毎回新鮮な気持ちで臨むことができます。大学受験の時は、地理を選択していましたが、資料集を眺めているとちょうど良い気分転換になりました。その結果、地理にわざわざ時間を割くようなことはせず、休憩時間だけで学習してしまえるという副産物にもありつけました。
息抜きになるような学習が無いときは、コップ一杯の水を飲んだり、軽く体操したりするのもいいと思います。高校生の頃は、腕立てと腹筋を毎日していました。身体を鍛えるためというよりは、勉強の息抜きとしてです。身体を動かすと血の巡りが良くなって、脳も冴えてきました。隙間時間に行う軽い運動は適度な刺激にも気分転換にもなって、学習の質を高めてくれます。心身の調子も乱れにくくなり、お薦めの方法です。
常に新しい自分を保つことで、目の前のことに全力で取り組むことができます。
睡眠の質を高める
良質な睡眠をとることによって、翌日も調子よく過ごすことができます。睡眠の質といっても、周りの環境や布団の寝心地などさまざまな要因に左右されるかもしれません。けれども、自分の意志で良い睡眠をとることも可能です。
私は、たびたびこの通信で生活リズムを整えることの大切さに触れてきました。
睡眠の質は生活リズムに影響されやすく、またリズムを影響しやすいものです。不規則な生活は睡眠の質を悪くし、それが翌日の調子を左右していきます。悪循環に陥らないためにも睡眠を整えていく必要があります。
私は受験生のとき、床に就く直前まで暗記物をしていました。
布団に入ってからも英語を聞いていた時もありました。それはそれで悪くなかったのですが、最近は生活の質(そして自分自身も)を高めることを意識しており、勉強以外の面も重視するようにしています。起きているときだけではなく、寝ている間も充実した豊かな時間を過ごせていると、意欲に満ちた日々を送れるようになると感じます。
わたしの夜の習慣
以前に、朝の習慣をご紹介しましたが、今回は私が毎晩行っていることを紹介していこうと思います。重視しているのは、寝る直前に心を安らかにするということです。私は普段から、悩みや不安があってもそれを意識的に排除して感じないように努めています。寝る前はさらに心を空っぽにします。
入浴は就寝の1時間以上前に済ませておきます。
そして、柔軟体操をして身体をほぐし、懸垂をします。
私は懸垂が好きなので、積極的に隙間時間に取り込んでいますが、調子を確認するバロメーターとしても機能しています。
外部との連絡は重要なものを除き、就寝1時間前にはシャットアウトです。
画面も見ないようにします。パソコンは閉じて、スマホは機内モードにします。そして、今日の振り返りと明日の目標設定を行います。To-Doリストを見返して、何ができて何ができなかったのか。今日はどういうことを経験し、学んだのか。ゆっくりと思い返しながら、明日へとつなげていきます。
一日の終わりには本を読むようにしています。
ここで読む本は専門書のように難解なものではなく、知識を増やすために図書館で借りてきたようなものでもありません。格調高い文章と行間に秘められた揺るぎない精神が見え隠れしながらも、渓流のようにさらさらと流れるような、若葉のような瑞々しさを感じられる作品です。今泉吉晴さんが訳したヘンリー・D・ソローの『森の生活』は度々読み返しています。私に瞑想の習慣はまだありませんが、一日の振り返りから読書へ続く時間は瞑想との共通点も多く見受けられるように思います。心を無にすると、自然(あるいは自分自身)に近づいた気持ちを抱きます。
最後に、いったん部屋の窓を開け放って空気を入れ替えます。今日一日を過ごせたことに感謝して、布団に入ります。こうして翌朝を迎えます。野鳥の囀りとともにまた新しい一日が始まります。