小さな旅 よく学ぶ

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小さな旅

久々に実家で通信を書いています。

東京で書くのと大阪で書くのはまた雰囲気が違いますね。

家の中に引っこんでいないで、若いうちに旅をしておかないと、年をとってから大へん後悔する。

こう言ったのはシェイクスピアです。ここでいう「旅」には修行旅行の意が含まれています。旅をして一つ一つの事実につきあたって、それを身をもって感じなければ、本当に自分のものにならないということです。

皆さんの年齢だと実際に「旅」をするのはやや難しいかもしれません。

しかし、読書の旅、学びの旅をすることは可能なはずです。世界の文学作品を読んでみる。これも十分立派な旅だと思います。畦道を歩いて知らない虫や草花があれば、図鑑で調べてみる。行動範囲は狭くても、得られる知識や発見は限りなく広大です。学校で習っていてもっと先のことが知りたくなったから自分で学んでみる。冒険のようで楽しいではありませんか。

ただ言われるがままに勉強し、漫然と日を過ごし、何となく中学、高校へ進んでいってよいのでしょうか。

そんななかで小さな旅を積み重ねていればもっと充実した自分になっているはずです。皆さんが大きくなって実際に「旅」をしたとき、幼いころの旅で得られたものと結びつけば、その「旅」は、はるかに意味のあるものになるでしょう。

こんな小さな旅があってもよいと思います。

今日を、旅立ちの日にしませんか。

入試に向けて ~中学3年生へ~

年末年始も過ぎると受験生はラストスパートの時期に入ります。

今までに勉強したことをひととおり復習して弱点を洗い出し、それらを一つひとつ完全に理解していく時期です。

試験が重視されている日本に住んでいる皆さんは試験のための勉強もしなければなりません。苦痛と憤りを感じる人も多いと思います。でも、入試はほぼ全員が通過するもの、そう期待されているものです。食事と睡眠を除くすべての時間を勉強、それも試験のための勉強にささげなければなりません。

なぜ、入試があるのか。

こんな勉強など何の役に立つのか。

そういったことは終わってからでも考えましょう。入試は皆さんを待ってくれません。とにかく少しでも多く、やるべきことをやらないといけません。

試験勉強は効率が最優先です。

発展問題よりもまずは基礎をしっかりと固める。細かい知識よりもよく出される分野を重点的にする。勉強方法次第で変わります。

以前にも書いたようにまとめノートはぜひとも作っておきましょう。自分の間違えやすいところ、重要なところは素早くまとめてその日のうちに完全に覚えてしまいましょう。この積み重ねが大切です。

すべての娯楽を遠ざけなければなりません。試験は皆さんの意志の強さをも試しています。中途半端な気持ちで臨めば結果も中途半端になって返ってきます。

本気で取り組めばそれに見合う結果が得られます。

受験とはそういうものです。

本気になるかどうか、それは皆さん次第です。

よく学ぶ

子どものうちはうんと遊べばいいと思います。

そしてうんと学ぶといいと思います。

子どもは集中力も好奇心も非常に優れています。脳は毎日多くのことを吸収しようとします。スポンジが水を勢いよく吸うように皆さんの脳は活発です。

せっかくの勉強を苦行と思うのはもったいないです。

勉強を強制されるのもいいことではありません。それらは、野菜を化学肥料と人工の光で栽培するのと同じことです。虫食いがなくてもどこか色白でやせ細った元気のない野菜になってしまいます。

せっかく学ぶ機会があるのなら、もっと楽しんで学ばなければなりません。

最初は関心がないことでも腰を据えて取り組めば、思いのほか興味が湧くに違いありません。太陽の光を受けて大地で育った野菜はしっかりと根が張り味も良いはずです。

ですから皆さんは、よく遊んでよく学ぶ日々を送ってください。大人になって振り返ったとき子ども時代は素晴らしかったと思えるのは幸せなことです。

最後に、数多くの児童文学作品を残した石井桃子さんの言葉で締めくくりましょう。

子どもたちよ

子ども時代を しっかりと

たのしんでください。

おとなになってから

老人になってから

あなたを支えてくれるのは

子ども時代の「あなた」です。

2016-01

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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