入試合格に必要な3つのこと。東大生からのアドバイス
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準備
入試を控えた皆さんに再び助言を差し上げておきましょう。
入試は皆さんが行きたいと思う学校に入るためにあります。
入試に臨む理由は様々です。
その学校自体にあこがれてどうしても行きたいと思っている人、
ただ単に有名な学校だからという人、
先生や親がここにしろと言うから出願したという人、
自分の学力がそのあたりだから仕方ないという人・・・。
学校はこういういろんな人に試験を課してその成績順に入学を許可しています。
試験の成績という一つの尺度で測られるのですから、それを理解して準備する必要があります。
焦り
試験直前期になると焦り始める人がいます。
それでいいのです。
それが普通のことで皆も同じだと思います。
でも、焦りを感じてさらに試験勉強に打ち込むか投げやりになるかが試験でうまくいくかそうでないかの分かれ目になります。
皆さんは焦りを感じたならすぐさまそのエネルギーを勉強に費やしてください。
直前期は普段の2倍も3倍も多くのことに集中できます。
他の受験生に差をつけることもあればその反対もあり得ます。
ここで、感傷に浸ったり将来をどのように生きようかなどと考えたりしていても労力と時間を浪費するだけです。
あなたが無為に過ごしている間に最後の仕上げに全力を尽くしている受験生だって大勢いるのです。
試験範囲も試験日も決まっているのですからあなたは今のうちにできる限りのことを尽くさなければなりません。
学力
入試に向けて準備しなければならないのは、まずは学力です。
学力といっても試験問題を解ける力があればそれでよいのです。
そこで、皆さんは過去問に集中しなければなりません。
特によく出される個所は十分に理解して本番でも解けるようにする必要があります。
できないところがあるのならまとめノートに軽くまとめて問題集で似たような問題を探して何回も解くのです。
少しずつ弱点や抜けを埋めていって、試験の10日前くらいまでにこの作業を終えるとよいでしょう。
そして最後の10日にもう一度一通りの問題を解いて最後の仕上げができれば大丈夫です。
体調
とはいっても、本番の体調がすぐれなければ意味がありません。
あなたがいままで積み重ねてきた何千時間、何万時間もの努力が水泡に帰してしまいます。
そうならないためにも栄養のあるものを食べて充分な睡眠をとり、しっかり本番をイメージして気持ちを落ち着けなければなりません。
最高の状態で臨めるよう、調子を整えてください。
情熱
最も大切なのは学校に対する情熱です。
その学校を受けるからにはそれなりの理由があるわけで、別に行きたくないのであれば受けなくてもいいのです。
どうしても行きたい、自分が行かなくて誰が行くんだと思っていれば、案外結果もよいものです。
情熱が強ければそれだけ他人よりも勉学に励むようになります。
情熱があればそれが答案用紙を介して採点者に伝わるはずです。
計算問題も記述問題も「おっ、この子はちょっと違うな。粘り強いな」というのが伝わればよいのです。
運
入試は運だと言われることがあります。
「いや、そんなはずはない。試験は学力で決まるものだ」という人も多いかもしれませんが、私も運だと思います。
入試はまさしく運です。
しかし運だからと言って、一生懸命やっても手を抜いても同じということではありません。
日頃の努力で運は高まっていくのだと思います。
早寝早起きを徹底して、毎日の生活を丁寧に送る。
日々の態度がそのままに試験結果に現れると思っていただければよいと思います。
直前期になってもふわふわとした気持ちなら、あなたの合格可能性も頼りないものとなってしまうでしょう。
単語を覚えるときは一語でも多く暗記しようと努める。
復習するとき次は絶対に間違えないように完璧に理解する。
他人を上回る努力をするかどうかが、並みの人間になるか、運の強い人間になるかの分かれ目になります。
そして、運の強い人は本番でも自分の実力通りの、いやそれ以上の力を出すことができるのです。
入試では、学力が充分と言われている人が残念な結果に終わることも珍しくはありません。
これも運がなしたことです。
受かると思っていても気持ちが緩んでいれば、合格も確かではなくなります。
学力、体調、情熱はどれも大切です。
誠実に生きる人は運がさらに後押ししてくれます。