勉強計画が失敗する6つの原因と対策

学び舎通信 98

目次

効率的に勉強しよう

お久しぶりです。高校1年生のHです。今月もよろしくお願いします。

今回は、どうすれば効率良く勉強できるのかについてお話していきたいと思います。まずは、勉強そのものではなく、勉強を取り巻く環境についてお話しましょう。

生活について

勉強をするには、まず、きちんとした生活をすることが大切です。

生活は主に衣・食・住の三つの柱から成り立っていますね。順番に見ていきましょう。

衣(服装)…特に言うことはありません。しかし、派手なものは気が散って集中できなくなる恐れがありますので、できるだけ地味なものにしたほうが良いでしょう。

食(食生活)…これは非常に重要(衣・食・住の中でもっとも大切)ですので今から述べることを必ず守る必要があります。

最近、朝食を食べない人が増えているようですが、これは絶対にしてはいけません。朝食を食べるのを怠ると、頭の動きが鈍くなり、注意力が低下するばかりではなく、健康を害してしまう可能性があります。中にはダイエットを理由にする人がいますが、かえって逆効果です。朝はパンかご飯が良いと思います。僕は、食パン1.5枚と牛乳とバナナ、ヨーグルトを主に食べています。もちろん、朝食を抜いたことは一度もありません。成績が良いのは、この食習慣のおかげだと思います。

また、インスタント食品を短時間で食べて済ましてしまう人もいますが、これは、健康を悪くし、勉強の効率を下げるだけです。できるだけ、手作りの料理を作ってもらおう。

住(勉強部屋の環境)…部屋は自然光を取り込み、明るくしよう。そうすることで、気分がさわやかになり、勉強意欲が出てくるはずです。エアコンは付いている方が断然良い(部屋が快適温度でないと、効率がかなり落ちる)ですが、あまりエアコンに頼りすぎないほうが良いでしょう。

それとあともうひとつ、非常に重要なことですが、部屋には絶対に遊び道具を置いてはいけません。置き場所がなければ、押入れの中など、目に付かないところに隠してしまおう。遊び道具が目に付くと、どうしても気が散って、集中力が落ちてしまいます。携帯電話なども、別の部屋においておくなど、自分で工夫しよう(僕の場合は、電源を切ってしまうのでとても快適に勉強ができます)。

計画的に勉強しよう

さあ、勉強しよう!と思っても、ついつい、後でしよう、と思って結局勉強できなかった、という経験はありませんか?こういった悩みを今から解決していきますね。これから言うことをじっくりと聞いておいてくださいね。

なぜ、勉強ができる子とできない子がいるのか?それは、一つには、勉強にかける熱意にあります。周りを見ていてもわかるように、成績がいい子は、勉強するときはとても集中していますね。それなら熱心にすればよいのかというと、そういうわけでもないんです《!?》。

僕も、私立中学校で見てきましたが、熱心に勉強している人は必ず成績が良くなるというわけでもありませんでした。

なぜこういった現象が起こるのでしょうか?(皆さんも考えてくださいね。)

原因は・・・計画力にあります《えっ?》。

計画が失敗する6つの原因

なぜ、計画通りにいかないのか?

《いやいや、いつも計画を立てて勉強しているよ、でも成績が伸びないじゃないか。》それでは、その理由を考えていきましょう。

目的、目標がはっきりしていない

テスト勉強の計画を立てるのなら、「90点以上を取る」、「学年でトップになる」・・・というように具体的に目標を定めよう。目標がなければ、今までの努力はすべて、無駄になってしまいます。陸上競技でも、ゴールを決めずにずっと走っているとやる気が出なくなるのと同じことです。

熱意に欠けている

せっかく計画を立てても、肝心のやる気がなければ、まったく意味がありません。長続きもしなくなってしまいます。

目標を達成するためのプロセス(過程)を具体的に決めていない

どの日になにをどれだけやるのかをしっかりと決めておかないといけません。行き当たりばったりの勉強では大きな効果が期待できないのは皆さんにもわかりますね。必ず何曜日には何の科目をして、一日に何ページ進むのかを考えて紙に書き込もう。

計画を頭の中で立てている

自分で立てた計画は、しっかりと紙に書いて、机の前に張ったり、筆箱に入れたり・・・などと目に付くようにしよう。

逆算ができていない

せっかく今まで頑張ってきたのに、失敗することがあります。《あぁ~時間がないっ》、《まだまだ残りがあるよ~》などという声をよく聞きます。

こういったことへの対処法は期日までの日数とそれまでにやるべき量(ページ数など)との関係をしっかりと把握することです。

例えば、1ヵ月以内に90ページの問題集を仕上げなければならない時、皆さんならどうしますか?がむしゃらに何も考えずに、1日1、2ページずつやっていると後で1日に10ページも20ページもやらなくてはならず、終わりそうにありませんね。《それでは、1日3ページずつやろう!そうすれば、ちょうど終わるじゃないか!》実は、この方法は間違っています。確かに計算上は終わるかもしれませんが、途中で何が起こるかわかりません。もっと余裕を持って、1日に4ページずつするのが正解です(このことについては、次の原因6で詳しく述べます)。

“想定外の出来事”にうまく対処できない

《おっと、どこかで聞いたような…》いまや、社会のお決まり文句となってしまっていましたが(今回の東日本大震災であちこちで言われていますね。特に東京電力が…)、このことの大切さはもう、皆さんにもわかるはずです。つまり、“想定外の出来事”を考慮していなければ、福島の原発事故のようになってしまいますよ~、ということです。

勉強についても、同じことが言えます。あまり張り切りすぎてぎちぎちに詰まった計画にしてしまい、体調を崩したりして遅れをとってしまうと、その遅れが2倍にも3倍にもなって襲いかかってきます。 

そうならないためにも、休憩時間を勉強と勉強の間にちりばめるなどして、柳のようにしなやかな計画を立てよう。

計画的な勉強の仕方

計画の立て方は人それぞれ違うので、自分に合ったのを探していかなければなりません。最初は、自分に合ったのが見つからずに、あせってしまうかもしれませんが、まったく心配する必要はありません(僕自身、ぴったりの計画・勉強の仕方を見つけたのは中2の秋ごろでした)。いろいろと試していくと、自分に合った勉強方法がきっと見つかるはずです。なにより、あきらめないで努力することが第一なのですから。さっきの原因1~6を意識してください。

計画の作り方

ここでは、僕の計画の作り方について話していこうと思います。少しでも皆さんの参考になればうれしく思います。

それでは、1週間分の計画表を作っていこう。

まず、A4の紙を縦に置いて、上から3cmぐらいの所に、横に直線を引きます。その1cm下にも同じように横線を引きます。これで1cm幅の横線が2本引けました。次に、この2本の横線の間に、左から2cm間隔で縦線を引いて、区切っていきます。そうすると、縦1cm横2cmの長方形が10個並ぶはずです。一つの長方形が1時間分を表しています。この長方形が10個並んだ横1列が、1セット(1日分)です。このセットを2cm間隔で、下まで作っていきます。そうすると、1週間分(7日分)描けるはずです。

これで、準備ができました。

さてさて、今作った表に計画を書き込んでいこう。

文字でだらだらと書くより、実際に見たほうが早いので、以下に例を書きます。

16:0017:0018:0019:0020:0022:00
宿題,復習英語夕食数学学び舎

大体こんな感じです(『学び舎通信』で表が挿入されたのは今回が初めてかもしれない)。これを日曜日から土曜日まで作っていってください(月曜日~日曜日にしたほうが見やすいかもしれません)。

僕の経験からすると、土曜日の学習計画は、月曜日~金曜日までの(学校や学び舎で習ったことの)復習と、計画通りいかなかった教科をする時間を設けると良いでしょう。日曜日は、午前中に自信のない教科をやって、午後は自由時間にしよう。

しかし、ここで気をつけなければいけないことがあります。どうやら、多くの人は、休日になると朝もずっと寝ているようですが、こういったことはやめてください。いつも通りの早寝早起きの習慣を守ることが成功につながります。

次回は、夏休み活用法を紹介します。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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