卒業生からのメッセージ 2014 独立独歩 「福沢心訓」

学び舎通信 132

目次

独立独歩

独立独歩。独りで立って独りで歩くとは、人にたよらないで、自分の力で信じる道を行くことです。

他人に指示されなければ、行動できない人が増えています。子どもの頃に教育工場としか思えないような塾で、従順に勉強してきたことが原因の一つです。大量のプリントをすることが勉強なのだと思い込み、深く考えもせずただ渡されるプリントをせっせとこなしていく。そういう教育を受けた子どもたちが大人になったとき、「自分で考えて行動するより、他人の指示に従っているほうが楽だ」と思うようになります。

しかし、自分の人生を、他人に任せてしまってはいけません。みなさんには、自分の意思で行動できる人間になってほしいと思います。

「独りで歩く」には、「すべてを自分の責任で、ひとりでやり抜く」という覚悟が必要です。予想外のことが起こったときは、物事をできるだけまっすぐに捉えて、自分で自分の行動を点検します。「どこかに手抜かりがあったからではないか。あるいは気の緩みがあったからではないか。心を引き締めて、自分自身を取り戻さなければ。厳しくとも、現状を正確に把握し、反省し、そこから勇気を奮い起こすのだ」と考えます。

学び舎に入って分かったこと

Nくん

僕は塾に入ったら、塾で勉強しているだけでテストの点数が上がると思っていました。だから、僕は学び舎に入ってから、家で全然勉強をしていませんでした。

学び舎に入ってからもテストの点数は、あまり変わりませんでした。そして、そのまま3年生になって、僕はやっと「自分で勉強しないと点数は上がらない」ことに気付きました。

それから、僕は2年生の時よりも勉強するようになりました。しかし、今まで勉強をあまりしていなかったので、勉強をしようと思っても何を勉強すればよいのかがあまり分かりませんでした。そのせいでテストの点数はあまり上がりませんでした。

でもあきらめずに、毎回テストの勉強をしていると、何を勉強すればよいのかが分かってきて、テストの点数が上がってきました。もっと早く勉強しておけばよかったと後悔しました。

僕が学び舎に入って分かったことは、①塾で勉強を理解していても、そのあとに自分で勉強しないと意味がないこと、②1年生のときからしっかり勉強していれば、勉強のやり方が分かるようになること、③あきらめないで勉強をしていれば、必ずテストの点数が上がるということです。

塾長より
作家の武者小路実篤さんは「自分は自分の仕事によって自分という人間を築いていく」と言いました。みなさんには、「自分の人間性を築くために勉強をするのだ」という気持ちで勉強してほしいと思います。

「自分のための勉強」

Iくん

「ああ、勉強なんかいやや」受験生の僕は思った。僕は勉強するのが苦手だ。勉強をしなければならないのは十分わかっている。でも、他にしたいことがたくさんある。

僕はこの1年間勉強について考えた。

いろいろ考えた結果、勉強する目的は、将来への道を広げるためだと気づいた。

僕は今、将来につきたいと思っている仕事がない。でも、どんな仕事にもつけるように、今勉強をしなければならないと思う。

これから、僕は将来の自分のために頑張って勉強をしていきたいと思う。

塾長より
ある日の新聞にこういう記事がありました。

「学力上位の児童生徒の特徴」

  1. 規則正しい生活習慣(早寝早起き。朝食を毎日食べている)
  2. 読書活動(親が本や新聞を読むようにすすめている。小さい頃に絵本の読み聞かせをしている)
  3. コミュニケーション(学校での出来事を聞く。親子で勉強や成績の会話をする)
  4. 保護者自身の行動(授業参観、運動会など学校行事に参加)
  5. 学習習慣(家庭での学習時間が長い。家で自ら計画を立てて勉強し、宿題をする)
  6. 学校での学習指導(自分の考えを発表する機会がある)

自分で生活のルールを決め、実行するといいです。

勉強

Tくん

僕は学び舎に入って、「やる気がなかったらテストの点数は上がらない」ということがわかりました。

僕が学び舎に入ったころは、とてもやる気があってテストの点数が良くなっていきました。しかし、学び舎に入って1年くらいたったとき、クラブで疲れて塾に行きたくないときが少しあって、やる気がなくなったことがありました。その結果、テストの点数が悪くなっていきました。

やる気があっても、勉強しなければわからないままなので、予習と復習をした方がいいと思います。

やる気があっても、勉強についていけないことがあるので、予習は必要です。

復習は学んだことを忘れないようにするために必要です。

「やる気」と「予習・復習」で頭が良くなると思います。みなさん、頑張ってください。

みなさんは、「真面目に生きているのに、いいことがない」と思ったことはありませんか。わたしは、「いいことがなくても、いいじゃないか」と思うようになりました。真面目に生きられるのが、幸せ。

勉強やクラブ活動に真面目に取り組んでいる人、家庭や学校での役割を真面目にしている人は、不真面目で怠けている人よりもずっと幸せなのです。

真面目に生きることでしか得られないものが必ずあります。少しくらい時間がかかっても、真面目に生きていける人が、掴む幸せのほうが大きいのですから。

学び舎で教えてもらったこと

Hさん

私は学び舎に通うまで、正直、勉強のやり方がわかりませんでした。しかし、学び舎に通い始めて、「勉強のやり方は簡単なんだ」と思いました。

その方法は、学校や学び舎でもらったワークを何回も繰り返して、問題に慣れていくという方法でした。この方法で勉強を始めてから、社会や理科の用語が少しずつわかるようになりました。また、数学や英語の問題の解き方もわかるようになりました。

定期テストのときも、この方法で勉強するとテストの点数が上がりました。

私が受験生の1年間で後悔したことは、2年生の春休みから少しずつでも3年間の総復習をしておけばよかったということです。

中学3年生のみなさんには、今から頑張って欲しいです。

子どもたちと接するなかで気づいたのは、つまずいたとき何かを掴んで立ち上がる子どもは、その後に成功するということです。失敗してもめげずに頑張ったことで、大きく成長できるのだと思います。

人生は七転び八起きです。つまずくたびに、何かを掴んで懸命に立ち上がっていきます。転ぶことがプラスの経験になっているのです。

つまずく人ほど幸せ。転んでも希望を持って立ち上がることができれば、転んだことのない人よりも、その人の人生は何倍も豊かになりますから。

後々になってみれば、転んだ人のほうが、大きなものを掴んで成功している場合が多いようです。

「いろいろなこと」

Yさん

短い間でしたけれど、ありがとうございました。

学び舎の授業は、皆静かなので、先生に質問するのに緊張しました。

学び舎は、私が以前に行っていた塾とは違って、「学習の記録」を書いたり、自習ができたり、先生の話を静かに聞いていたりして驚きました。

久保先生はフレンドリーで、話しを聞いていてすごく楽しくて面白かったです。 

「わからないところは、何回も聞いてください」と言ってくださったときは、本当に嬉しかったです。

学び舎に来てよかったです。

【卒業生の作文掲載2回目です。6月号に続きます】

「福沢心訓」

福沢諭吉の書いた「福沢心訓」です。

  1. 世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事を持つことです。
  2. 世の中で一番みじめなことは、人間として教養のないことです。
  3. 世の中で一番さびしいことは、する仕事のないことです。
  4. 世の中で一番みにくいことは、他人の生活をうらやむことです。
  5. 世の中で一番尊いことは、人のために奉仕し、決して恩にきせないことです。
  6. 世の中で一番美しいことは、すべてのものに愛情をもつことです。
  7. 世の中で一番悲しいことは、うそをつくことです。
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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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