入試直前期の心構えと過ごし方
学力だけでは受からない
私が初めて入学試験を受けたのは小学6年生の時です。当時の私にとって、入学試験は人生最大のイベントでした。たった一回の試験によって、今後6年間過ごす学校が決まるのです。当然ながら緊張しますし、気負います。無慈悲にもテストの点数だけで受験者が序列化され、上から順に採用されます。十分な学力が必要なのはもちろんですが、それだけでは足りません。
精神力も結果を左右する大きな要素になります。
模試でA判定が取れても、学力的に受かるはずだと先生から言われても、必ずしも合格する訳ではないのは、気持ちで負けているからです。精神力が弱まると、体調不良になりやすいですし、自信も失ってしまいます。それが当日のパフォーマンスを大きく低下させるのです。そうならないためにも、最高の精神状態を整えておくことが大切です。
入試直前期の心構え
入試を受けるにあたって、絶対に意識しておきたい心構えは次の2つです。
- 誰よりも強い熱意を持つ
- 客観的に考える余裕を持つ
順番に解説していきます。
誰よりも強い熱意を持つ
「病は気から」という言葉がありますが、病気以外にも当てはまります。
受験も同じです。どうしても、この学校に入りたいと思っている人ほど、手抜かりなく最後の詰めをしっかりとします。こまめに「まとめノート」を作ったり、事前に問題を解く順番や困難にぶつかった時の対処法をシミュレートしたりします。そしてそういう人ほど、直前に見直した内容が試験に出されたり、緊張したけれどもそれを力に変えることができたりします。いずれも熱意を強く持っていたために成し得たことです。
客観的に考える余裕を持つ
一回の受験で人生が決まる訳ではありません。
あなたはいくつもの選択肢を持っています。その中から一つを選んで、走り抜けた結果があなたの人生になります。受験が近づくと緊張や焦燥感といった、普段とは全く違う心境になります。その状態が極端に及ぶと、日々の学習に支障をきたしてしまいます。ついつい投げやりになったり、自分よりうまく進んでいる仲間を嫉妬したりしてしまいます。でもそんなことをしている暇はありません。限られた期間で試験に備える必要があります。
一瞬一瞬を最も真剣に過ごした人が合格します。
そのためにも、気持ちにゆとりを持つべきです。多少なりとも客観的に構えることで、狭窄した視野が広がります。表現が難しいですが、もう一人の自分を通して、受験に必死な自分を眺めるのです。あるいは、すでに合格した自分を想像するのです。そうすることで自分を見失わずにまっすぐ努力することができます。
入試直前期の過ごし方
私は以下のような方法でうまくいきました。皆さんも工夫した日々を送ってください。
規則正しい生活を送る
幼い頃から生活の規則正しさが破られることはありませんでした。
毎朝決まった時間に起きて、食事はできるだけ家族で食べるようにします。入試直前期は主に午前中~昼過ぎまで過去問を解いて(実際の試験時間割を意識)、夜は弱点と感じる分野の復習、寝る直前と起きた直後は暗記物に時間を割いていました。日々のルーチンを黙々とこなすことでリズムを崩さないようにしていました。
体を動かす
私はよく、勉強の合間に腹筋や腕立て伏せなどの軽い筋トレを行っていました。
筋肉をつける目的ではなくて、風邪をひかないように丈夫にするためと身体を温めて冷えを防止するためです。とりわけ後者の効果は顕著で、筋トレ後は身体が温まり頭も冴えてきました。筋トレなどと意気込まずにストレッチ運動なども非常に良いと思います。
昼食後は近くの田畑や海へ散歩に出かけて気分転換するのが常でした。同じコースでも毎回新しい発見があるのでそれを楽しみにしていたからというのもあります。それにしても、私の実家は田畑やため池、海や川に近くてなかなか都合が良かったです。
まとめノートを作る
勉強のコツと言えば、まとめノートです。
受験に成功する人のほとんどが作っています。大切な事項や自分の弱点、過去問の傾向を自分でまとめることで、理解が深まります。学習効率は大幅にアップします。ある程度演習を積んでからまとめた方が、内容も厳選出来てよいです。かけられる労力と時間が限られている中で成果を出さなければならないのであれば、効率が最優先です。弱点は細部まで詰める気持ちで作りましょう。