勉強に必要な要素 学習は反復の訓練
学び舎通信 172
学習は反復の訓練
勉強して、覚えたことを忘れてしまったとしても、落ち込んだり、気にしたりしてはいけません。必要になったときに、もう一度覚え直せばよいのです。そうして覚え直したものも、時間が経てば、やはりまた忘れてしまいます。それでもへこたれずにまた覚え直すのです。そんな具合に何度も何度も繰り返し覚え直しているうちに、脳は「これは重要なことだ」と思い、その知識を記憶にとどめます。
しかし、苦労してやっと覚えた知識も、また忘れてしまいます。何度も努力してようやく覚えたのに、忘れてしまうのです。どうすればよいのでしょうか。
答えは同じです。やはりまた覚え直せばよいのです。成績の良い人は、忘れても、忘れても、めげずに、繰り返し、繰り返し、覚え直しているのです。「勉強ができる」と言われている人は、ひとりでコツコツ覚え直す努力をしているのです。
学習において、何度も繰り返すこと、つまり復習がいかに大切であるか。このことに気付いている人は、復習することによって力をつけます。「復習すれば忘れる速さが遅くなる」ということを知っています。覚えられないという人は、繰り返し練習が不足しています。すらすらできるようになるまで、練習を繰り返すのです。これが反復の訓練=学習です。
勉強のコツ
一気にまとめて勉強することを集中学習、毎日コツコツ勉強することを分散学習と言います。勉強の時間を区切って少しずつ分散して行う、分散学習のほうが効果的に知識を身につけることができます。ですから、学び舎では、中学生の1回の学習時間を60~90分にして、週4回来てもらっているのです。
学習内容を身につける良い方法は、問題集を何種類も使用せず、限られた冊数を最低4,5回は繰り返すことです。学校のワークと学び舎のテキストに絞って、それを4,5回繰り返すだけで、学習内容が理解でき、問題が解けるようになります。
学習するときには、必ず手を動かして紙に書き、何度も声に出して、記憶するように心掛けます。手、目、口、耳などの五感を最大限に活用すれば、記憶しやすくなります。
学習の基本は、「覚えられる範囲を覚える。理解できた範囲を確実にものにする」ことです。復習するときは、教科書を何度も見直すよりも、問題集を何度も解くほうが、効果的に学習できます。
寝る前にその日の勉強の復習をします。就寝の1~2時間前は、脳にとっては、記憶に最適な時間です。この貴重な時間を、スマホやゲームやテレビに使っていては駄目です。1~2時間勉強したら、眠ります。睡眠の効果は、脳への情報を絶って、脳に整理整頓の時間を与えることなのです。
休みの日だからといって、朝遅くまで寝ている人がいますが、休日も平日と同じ時間に起きて、きびきび動くほうが頭にも心にもいいです。
勉強に必要な要素
勉強に必要な要素は、失敗に負けない根気と問題を解決する能力と楽天的な性格です。
もしテストで悪い点数をとってしまったとしても、くよくよする必要はありません。失敗したら、なぜ失敗したのかをよく考えて、その原因を見つけ出し、その解決策を考えるといいです。
失敗したら、別の方法を考えるのです。それでも、また失敗したら、また新しい解決策を考えるのです。失敗しても、失敗しても、挫けないで、頑張り続けることで、少しずつ良く変わってきます。
失敗したあとが大切です。へこんでいては、先に進めません。失敗に負けない意気地を出して、前に進もうとするのです。失敗の数が多ければ多いほど、覚え直しができるので、記憶は正確で確実なものになっていきます。
最初から完璧にできる人はいません。「努力をすればできる」と信じて、一所懸命頑張ります。反復練習の繰り返しによって、知能は高くなります。
毎日、努力することで、能力を高めることができます。そして、自分の人生が変わっていきます。
失敗に負けない根気と問題を解決する能力と楽天的な性格は、生きるための必要な要素でもあります。 世の中には、苦しいことも、悲しいこともたくさんあります。そんな辛いことを乗り越えることで、人は大きく強くなることができます。生きることの悲しさを知っている人、挫折を知っている人、人の痛みを知っている人のほうが、知らない人より、人生を豊かに生きられます。