受験に失敗する人の3つの特徴
受験に成功する人・失敗する人
人生の中で避けて通れないイベントが受験(入試)です。本来、学校が入学希望者を選抜して定員に収める役割を担っていましたが、入試の捉え方は変わってしまいました。消極的な姿勢で臨む人もいれば、何年も前から着実に準備して挑む人もいます。煽り文句に踊らされ、自分を見失ってしまう人もいます。受験戦争という言葉があるように、厳しい点数偏重・序列化教育といったストレスの多い環境にさらされる人も多いです。
私は、中学・高校・大学・大学院と一般的な人の倍以上の受験を重ねてきました。これまでの自身の経験を振り返ると、受験に成功する人・失敗する人には共通点があることに気づきました。
受験に失敗する人の3つの特徴
受験に失敗する人、すなわち、志望校に全く届かなかった人、受験勉強を上手く進められなかった人に見られる共通点を3つ紹介します。
行き先が定まっていない
まず、「自分が何をしたいのか分からない、志望校が決まっていない」人です。勉強期間が限られている受験において、「迷い」や「不安」といった感情は真っ先に排除すべきです。これらの感情は集中力を失わせてしまいます。陸上競技に例えるとわかりやすいです。あなたは今スタートラインに立っています。しかし、自分がどの種目に参加しているのかわかりません。50m走ればいいのか、200mなのか、3kmなのか…。どの局面でどれだけの力を発揮すればいいのかという「迷い」、ゴールが分からないという「不安」に押しつぶされます。この状況で誰よりも早くゴール出来ますか?難しいです。志望校が決まっていないとは、まさに自分の走るべき距離がわかっていないことを意味します。そのため、どのような計画・戦略を立てて受験に挑めばいいのか、どこにエネルギーを注げばいいのかも不明瞭になり、失敗してしまうのです。
序列化教育に飲み込まれている
次に、入試に合格できない人の特徴として、「序列化教育に振り回されている」ことが挙げられます。私は大手の進学塾の指導方法もよく知っているのですが、そこでは完全な序列化教育が行われています。テストの成績順にクラスが決まり、毎週のテストに応じて座席が設けられます。すなわち、一番の成績の人は左前に、最も点数が低かった人は右後ろに座らされます。名前も点数順に呼ばれ、志望校は(多くの場合)成績に応じて提案されます。
序列化教育のメリットは波に乗れば実力以上の能力を発揮し得る点です。つまり、順調に順位を伸ばしていくことができれば、それ自体が承認欲求を満たすことになり、意欲も挫けずに持続させることができます。ところが、実際はそう簡単な話ではありません。途中で頭打ちになります。限られた集団内でごく一部の能力を競っている以上、すぐに頭打ちになります。常に伸び続けるのは原理的に不可能です。そこで挫折するのです。承認欲求のみを活力源にしている限り、必ず伸び悩みます。序列化教育に飲み込まれてしまうと、そこから脱出できないまま低迷期に陥ることになります。
努力の方向を間違えている人
最後に挙げられるのが、努力できない人です。
正確には自分のエネルギーを期待通りに発揮できていない人。勉強は工夫する必要があります。机に長時間向かっていれば「できる」ようになる訳ではありません。
どのタイミングで復習すれば覚えられるのか、どのようにまとめれば理解しやすいのか。あれこれ試行錯誤して自分にぴったりの方法を見つけていくしかありません。好奇心を持って積極的に取り組むと物事を理解しやすく、記憶力もよくなります。これは脳科学でも証明されていることです。
私は週単位でいろんな勉強法を試してみて、自分に合っているかどうかを見極めていました。勉強法の工夫こそが勉強の醍醐味であるとも言えます。
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