卒業生からのメッセージ 2014 教育とは何か

学び舎通信 131

目次

教育とは何か

予備校や進学塾で子どもたちを教えていたことがあります。そういうところでは、子どもたちは学校の成績を上げるため、志望校に合格するためだけの勉強をさせられていました。教えるほうも、「問題の解き方を教えてテストの点数を上げることが、子どもを教育したことになる」と考えていました。

しかし、これは教育ではありません。子どもたちは、問題の解き方を覚えてテストの点数が上がったとしても、学力が向上したことにはならないのです。

子どもたちは成長して、自分の力で生きていかなければならないときが来ます。自分の力で生きていくとは、自分で考えて行動するということです。そして、自分のしたことに責任を持つということです。

子どもが自分で考える力をつけるためには、教える比重をできるだけ小さくする必要があります。「子どもが教えられる」教室では、教師が主体になります。しかし、「子どもが学ぶ」教室では、自分で考えることはすばらしいと感じ、考える力を伸ばすことができます。教えられ続けている人は、「どのように生きていけばいいのか」をひとりで考えられなくなります。しかし、みなさんは学び舎で考える練習をしているので、「どのように生きていけばいいのか」をひとりで考えられる人になります。     

学び舎

Fくん

僕は前期試験で志望校に合格することができました。今は合格したことが本当にうれしく高校での生活を楽しみにしています。ですが、簡単に合格できたわけではありません。受かるためにたくさんの勉強をしました。

久保先生はよく、「自分で学ぼうとすることが大事だ」と言っていました。僕もその通りだと思っています。

学び舎は勉強を強いられる塾ではありません。だから、自分が頑張らないと成績は伸びません。そこが学び舎の一番良いところだと僕は考えています。なぜならこの経験は今後の人生においても絶対に役立つからです。僕は早いうちにこのことを知れて、得をしたと思っています。だから、このことを教えてくれた久保先生にはとても感謝しています。

新3年生のみんな、受験は大変だと考えていると思いますが、そうでもありませんでした。やってみればなんとかなるものです。そのために努力を積み重ねてください。やれば誰でもできます。だから、この1年間精一杯頑張ってください。応援しています。

まず、自分一人で考えます。自分の力では解けないときは、質問します。解くためのヒントを聞いて、もう一度自分で考え直してみます。一人で問題を解くことによって、子どもたちは、志望校に合格する力をつけていきます。学び舎の子どもたちは、自分で自分の力を鍛えているのです。

初めての経験

Mさん

私は塾に行くのが、この学び舎が初めてでした。初日はとても緊張したのを覚えています。とても心細かったのですが、久保先生が優しく声をかけてくださったので安心しました。しばらくの間は一人で週4日通っていました。私は一人で何かをするのが苦手なので、何回かやめたいと思ったこともありましたが、やめないでここまで続けることができたのは、久保先生のおかげだと思います。

夏休みには、同じ学校の友達がこの学び舎に通い始めました。その子が学び舎に通い始めてから、その子とは一段と仲が良くなりました。今ではよく遊ぶようになりました。

そして、2月。私は無事前期で本命の高校に合格することができました。本当に久保先生には感謝しています。私は学び舎に入って本当によかったなと思います。学び舎に通ったことで、前期入試で合格できたうえに、とても仲の良い友達をつくることができました。

久保先生、本当に本当にありがとうございました。

学び舎では、強制して勉強をさせていません。また、競争させてもいません。子どもに無理やり勉強させることで、一時的にテストの点数が良くなることがあります。しかし、それは学力が伸びたということではありません。テストの点数では学力を測ることはできません。学力をつけるには、学ぶことを好きになることです。学ぶことを好きになるには、規則正しい生活をすることです。

勉強について

Sさん

中学生になって勉強が難しくなり、大変になりました。特に中学3年生になってから、始めた受験勉強は大変でした。五ツ木の模擬テストへ向けての勉強や学校のテストへ向けての勉強で大変でしたが、やはり受験勉強が一番大変でした。

7月、初めての五ツ木の模擬テストを受けて判定が出ました。志望校の判定はDやEでした。「これはやばい!」と思い、夏休みや休日、学び舎と自宅でテストや学び舎のテキストの復習をして、答えや考え方を覚えてしまうほど何回もやり直しました。

11月、その甲斐があったのか、学校の実力テストの成績が上がり、五ツ木の模擬テストの志望校判定でもB判定になりました。私は努力をしたら成績が上がるという嬉しさを知ることができて、勉強が好きになりました。

12月から、「赤本(過去の入試問題集)」を始めました。「赤本」も答えや考え方を覚えるほど何回も繰り返ししました。

その結果、2月の前期入試で志望校に合格することができました。今、思い返すと、本当に頑張ってよかったと思います。私の合格した学科は少し特殊ですが、受験勉強を頑張ったということを自信にして、これからも頑張りたいと思います。

志望校は、本人が決めます。助言はしますが、自分の進む道を決めるのは、子ども自身です。進学した高校で3年間一生懸命頑張って、さらに大きく成長してもらいたい、そう願っています。

学び舎で学んだこと

Kさん

私は最初、先生にわからない問題を質問することは恥ずかしいと思っていました。こんなところがわからないのかと思われるような気がしていました。だから、私は先生にあまり質問をしませんでした。その結果、解けない問題が増えて、勉強がきらいになりました。

でも、私は勇気を出して質問してみました。すると、先生がわかりやすく教えてくれたので、理解することができました。その時、私の気持ちはスカッとして気持ちよくなりました。

私は学び舎で恥ずかしがらずに質問することが勉強にとってどれほど大切かを学びました。先生のお陰で問題を解くことが楽しいと思えるようになりました。そして、前よりは勉強が好きになりました。 

このことは、勉強以外にもあてはまると思います。だから私は高校でも学び舎で学んだことを生かしながら楽しく過ごしていきたいと思います。

今、先生に質問することが恥ずかしいと思っている人も、そうでない人もどんどん質問してみてください。きっと、質問して良かったと思えると思います。そして、少しでもいいから勉強を好きになってください。

わたしは23歳のとき初めて教壇に立ちました。その頃から、教師は子どもを評価できるのか、教師は子どもを指導できるのかという疑問を持ち続けています。わたしは、子どもを評価したり、指導したりしませんが、共に学んで成長することはできます。

「久保先生へ」

Mさん

約半年間、本当にありがとうございました。私にとって、初めての塾がこの学び舎でよかったです。

私は、授業の間に言ってくれる先生の言葉やお話が大好きでした。私が知らないことばかりで毎回感銘を受けていました。私は先生の優しい笑顔が大好きです。先生の笑顔は私の緊張をほぐしてくれ、受験に対して「自分ならできる!」と、自信をもたらせてくれました。

そんな先生のおかげで、私は無事志望高校に合格することができました。ありがとうございました。3月19日には、宿題が配られます。多分少しお世話になるかもしれません。その時はよろしくお願いします。

私は、「これで先生とお別れだ」とは思っていませんよ。これからもいっぱいお世話になりたいです。時々、顔を出すだけでもしていいですか?先生大好きです。私を育ててくださってありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

塾長より

中学3年生の途中から学び舎に入ってくる子もいます。夏休み頃から受験勉強を始めるのは遅いのですが、その子の頑張り次第で、学力が伸びます。気持ちのいいくらい力をつけていきます。そういう子どもたちに共通する特徴は、わからないところは質問して理解する、ということです。

2014年春、学び舎から20人の子どもたちが高校に進学しました。そのうちの幾人かが作文を書いてくれましたので、順次、掲載していきます。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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