卒業生からのメッセージ 2016 本物に出会う
学び舎通信 156
本物に出会う
仕事のある月曜日から土曜日までは、海まで歩き、埠頭に立ち、潮風を全身で受け止めます。日曜日には、山を歩きます。春の山は、色鮮やかな花が咲き、小鳥のさえずりが響き渡り、新緑の木々が馥郁たる香りを運びます。山がまるで笑っているようです。
私が子どもの頃の遊び場は、山や川や海でした。そこに棲息する生きものが遊び相手でした。子どもたちは、嬉々として自然の中を駆け回っていました。
私は息子にゲーム機や携帯電話を持たせませんでした。遊園地にも行ったことがありません。山や川や海に連れて行き、自然を探検しました。
本当の遊びは、賢い頭をつくります。英語の諺に“All work and no play makes Jack a dull boy.”(勉強ばかりして遊ばないと子どもは頭が鈍くなる)があります。これを基に「よく学びよく遊べ」という諺が明治時代に作られました。
本当の遊びは、想像力や創造力を鍛えます。しかし、ゲームではこの力を鍛えることはできません。ロールプレイングゲームも自分が主人公になってさまざまな冒険をするように見えて、結局はコンピュータに組み込まれたプログラムをなぞるだけのことなのです。贅沢な玩具に囲まれて、子どもたちは、遊び本来の楽しさを見失っています。
4月2日に卒業生たちと山を歩きました。山桜や山躑躅の花を見たり、鴬の声を聞いたり、木々の芳香を嗅いだり、爽やかな薫風を感じたり、新鮮な空気を吸ったりしながら山を登りました。【久保誠章】
卒業作文の2回目です。
中学校生活3年間を通して
西信達中 Kさん
西信達中学校に入学してからもう3年がたち、私は今度、佐野高校に入学しようとしています。私がここまでこられたのは中学校でたくさんのことを経験し、学んできたからだと思っています。
私は小学校のころから勉強が嫌いで机に向き合うことなんて授業のとき以外ほとんどありませんでした。また、「勉強はしんどいだけでおもしろくないものだ」と思っていました。
中学校に入学してからも、勉強に魅力を感じることなく遊んでばかりでした。でも、中学1年生の1学期の期末テストのとき、友だちと勉強会をすることになりました。そのとき、友だちと問題を出し合っていると、「勉強って楽しい」と思うようになりました。それからは、「勉強って楽しくやると、しんどくない」ということに気づき、机に向き合う回数も増えました。入試本番のときも、「リラックスして問題を楽しもう」という思いで臨みました。そして、志望校に合格することができました。
私が中学校で大切にしてきたことは、「楽しむ」ということです。つらいときでも、「楽しい」と思えるようになったら、進んで挑戦できます。だから、私は新しく始まる高校生活でも「楽しむ」ということを大切にしていこうと思っています。
勉強の姿勢
信達中 Wさん
僕は中学2年生の3月ころ、学び舎に入りました。塾に通うのは、学び舎が初めてでしたので、どういう形で勉強するのかがわかりませんでした。1日目はとても緊張していたので、久保先生に質問することができませんでした。でも、1週間くらいたつと、緊張がほぐれ、勉強していてわからないことがあれば、すぐに久保先生に質問できるようになりました。
学び舎では、もちろん、勉強についてたくさんのことを学びましたが、勉強以外にも、「毎日の過ごし方」や「勉強に対する姿勢」を学ぶことできました。
久保先生は授業の合間に、生活の仕方を具体的に話されました。携帯電話を使う時間を制限して、必要のない情報を頭に入れないこと。家に帰ったらすぐ復習して、早めに眠って集中力を増やすこと。休日には山などに行って自然に触れること。毎日の良い
過ごし方を学び、僕はそれを実行しました。そうすると、学力が伸びていくことが実感できました。こういうことが学べるのは、学び舎だけだと思います。
また、「わからないことはとことん質問して、わかるまでやる」という勉強に対する姿勢も学びました。
3学期の高校受験の時期は、毎日のように学び舎に自習に行って、疑問に思うところをひとつひとつ久保先生に質問し、説明を受けました。そのおかげで、志望校に合格することができました。
ここまで自分を成長させてくれ、たくさんのことを教えてくださった久保先生には感謝でいっぱいです。「学び舎」の生徒で本当によかったと思います。ありがとうございました。