卒業生からのメッセージ 2016 夕焼けの美しさ

学び舎通信 155

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夕焼けの美しさがわかるには

10年程前に植えたヤマザクラが大きく生長し、今年は3月中旬に満開になりました。ヤマザクラの蜜を求めて毎日、2羽のメジロが学び舎の庭にやってきます。学び舎の庭には1年中、たくさんの種類の野鳥が集まります。スズメ、セキレイ、イソヒヨドリ、ムクドリ、モズ、ヤマバト、シジュウカラ、カワラヒワのほか、ツグミ、ジョウビタキ、ツバメなどの候鳥も訪れ、ひとしきり餌をついばみます。どの小鳥も美しい声でさえずり、溌剌としています。野鳥の小さな体から、厳しい自然の中で自分の力だけを頼りに生きる命の躍動を感じます。

18世紀のドイツの詩人へーベルの詩に、「われわれにとって何かもっとよい未来があるにちがいない。さもなければ夕焼けがこんなに美しいはずはない」という一節があります。

私たちは、ひとたびこの理不尽な世界に生まれてきたからには、「どうにか頑張って生き抜こう」、いや、「生き抜いてみせる」というしっかりした覚悟を固めなければなりません。そして、ありとあらゆる危険を避けて、前に進む気力と体力を養ってゆかねばなりません。それが生きるということなのです。

闘わない者に、良い未来などありません。だらだらと毎日を生きている者に、夕焼けの美しさはわかりません。困難に打ち勝とうと必死に努力している者だけが、未来への希望を持って、夕焼けを美しいと感じることができるのです。人間らしい人間としての生きる意味は、この厳しい世の中をどうにかして生き抜こうと、悪戦苦闘することにあるのです。 

この春、22人の中学3年生が、自分独りで飛べる力を身につけて巣立ちました。工夫する力や立てた計画をやり抜く力をつけて、高校に進学します。自分を良く変えることが、学んだことになります。今月から卒業作文を紹介していきます。

学び舎での3年間

西信達中 Sさん

私は学び舎で3年間お世話になりました。学び舎では、分からないところを分かるまで細かく教えていただきました。勉強だけでなく、勉強のやり方や生活の仕方、入試前には気合いの入れ方、入試問題の解き方なども学びました。

私は音楽を聴きながら勉強していましたが、久保先生が「音楽を聴きながら勉強すると、集中力は半分以下になる」とおっしゃったので、音楽を消して勉強し始めました。すると、勉強が頭によく入るようになりました。

また、久保先生が紹介してくださったラジオの英語講座は、英語力を上げるのにとても役立ちました。

入試前、私は全ての問題を解こうとしていましたが、久保先生が「全部解く必要はない。できる問題を完璧に解くことが大事だ」と言われたのを思い出して、計算問題などの基礎的な問題を何度も見直しました。そうすることで、試験ではケアレスミスをしないことが大切であることが実感できました。

受験当日、とても緊張して周りの人が私より頭がいいように見えました。でも、久保先生が「自信を持って受ければ大丈夫」とおっしゃっていたので、自信を持って試験を受けることができ、志望校に合格できました。

1年間の勉強を終えて

泉南中 Mさん

学び舎で1年間勉強して、私はやっぱり「毎日勉強して、苦手なところを減らすことが大事である」ということが分かりました。

私は数学が苦手で、数学の問題を見ただけでやる気がなくなってしまい、今までずっと放置してきました。でも、苦手なところを放っておくと、分からないところが積み重なって、後でますます苦労することになります。このことに気づいたとき、私は苦手なところをそのままにせず、分からない箇所を質問して、少しずつ理解できるようにしました。

入試のときに苦手な問題が出ましたが、「苦手だといってすぐにあきらめてはいけない。できると思ってやればできるものだ」と久保先生がおっしゃっていたことを思い出し、精一杯頑張って解きました。そのおかげで、私は無事合格できました。

私は学び舎での1年間の受験勉強で、「最後まであきらめないこと」と「苦手のところを放置しないで頑張ってできるようにすること」はとても大事であるということを学びました。

高校に入学すれば、もっと勉強が難しくなると思いますが、あきらめず、頑張って勉強します。そして、苦手なことを得意なことにするよう努力します。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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