卒業生からのメッセージ 2021 直心を育てる

目次

卒業作文最終回

「私の成長」

O君

私は中学3年間を学び舎で学び、「自らが努力することの大切さ」を知りました。何事も人にやらされていては身に付かない、そして、それは勉強も例外ではありません。

受験期に入ってもなお私は勉強をしませんでした。しなければいけない、そう思いはしても行動に移すことができない、そんな日々が続きました。

私が勉強をすることを自らの意志で強く望み、行動に移し始めたのは、1月中旬のある日のことでした。私立高受験に必要な証明写真をなくしてしまい、あせりにあせりました。これがきっかけで、私はぼんやりしていてはいけないと思い、頑張ることを決意しました。それからはひたすら努力しました。

この時の私の成績では、希望している高校に100点足りませんでした。それでも諦めずに久保先生にたくさん質問して、無事に合格できました。

受験によって、私は「自分自身が努力することの大切さと、それを支えてくれる人たちの存在の大切さ」を強く感じました。一人で頑張れた訳ではありません。久保先生や家族、学校の先生がいたから頑張れました。だからこそ、私は「常に誰かに感謝をして生きていきたい」と思いました。

中学3年間の中で、何度も学校が嫌になったことがありました。掃除や給食当番をサボったり、授業を妨害したりする同級生に何度も腹を立てました。「自分もサボってやろうか、ずる休みしてやろうか」と何度も思いましたが、結局私にはできませんでした。今にしてみれば、それで良かったのだと思います。実際、めげずに頑張る私を久保先生やたくさんの人が認めてくれていました。だからこそ、頑張れたと言っても過言ではありません。

そして何より私が成長できたのは、私がずっと嫌っていたはずの学校のお陰であると気づきました。人は身近にあると気づけないものであるのだと知りました。だから、私は「一度振り返って考えてみると、多くのことに気づける」と知りました。この学びは一生自分の人生の中で生かしていきたいです。

久保先生、3年間本当にお世話になりました。

ありがとうございました。

先生より

Oさんの家は南海本線の泉佐野駅と井原里駅の間にあり、3年間ずっと自転車で通っていました。学校まで歩いて往復1時間、学び舎まで自転車で往復1時間、通学と通塾に合計2時間かかりました。雨で合羽内の服も髪もびしょ濡れの時もありました。11月の模擬試験では合格判定がEで、志望校に合格するにはかなりの努力が必要でした。自習や質問の回数が増えたのは、公立高入試の2ヵ月前です。質問する内容を決めていて、毎時間5,6回しました。めきめき力を伸ばし、「合格できるという感じがしてきました」と言えるくらいまで自信をつけました。入試の前日に田尻町でパンクし、学び舎まで自転車を押して歩きました。その修理も一人でしました。

直心を育てる

直心というのは、正直な心、素直な心、誰でも生まれながらに持っている自然な心のことです。直心は人からもらったものでもなく、教わったものでもありません。自分が初めから持っているものですから、それを無くさないように育てていくのが人間の一生涯の仕事です。

人間は弱いものです。真っ直ぐ生きようとしても横にそれて、良くないことをします。心に定規を持っていると、目標に向かって真っ直ぐ進むことができます。その定規を一般に「戒め」と言います。

直心を育てるための「五戒(五つの戒め)」です。

一、嘘をついてはいけない
一、怠けてはいけない
一、やりっぱなしにしていてはいけない
一、我儘をしてはいけない
一、ひとに迷惑をかけてはいけない

これを学び舎の教室の正面に掲げています。

正しいことを続けていれば、道は必ず開けてきます。正しいことを続けていると、自分が変わってきます。正しいことを続けていれば、自然と楽しくなり、努力することにそれほど骨が折れなくなります。

正直な心でいれば、勝った負けたを超越して、逆境になればなるほど強くなります。基礎となる心が大事です。人間は真心があれば、嘘は言わないし、周囲の恩を忘れません。また名利や欲のために勉強することもありません。自分の心と自分の考え方を正しくすることに力を尽くせばいい。自分の心が正しければ、やることも正しくなります。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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