灘高受験の思い出 入試直前期の過ごし方

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わたしの高校受験

私が通っていた中学は、入試を受けなくても高校に進める仕組みになっていました。

ですから、素直に従っていれば何も問題はないのですが、学校の指導方針が気に入りませんでした。教師はとにかく生徒に勉強させようと多くの宿題を課します。ノートも細かくチェックされテストも頻繁にあります。教師の言うとおりにノートを取り、勉強を進めなければなりませんでした。

自学自習に慣れ親しんだ私は戸惑うしかありませんでした。勉強は他人に言われてするものでないと思っていたからです。

どうしても行きたいと思う高校ができて、そこを受験することに決めたのは中学2年の秋でした。

自由な校風で知られ、自分に合っていると思いました。近くの書店に行って過去問を買ってきて試しに解いてみます。英語が信じられないほど難しかったのですが、意思は強く持っていたので何とかなりそうだと感じました。

受験にもいくつか種類があります。

まず、本番に備えた「試し」受験。そして本命の受験。それと前後して「滑り止め」受験。中には、記念受験ということをする人もいるようです。「滑り止め」はほとんどの人が受験するようです。

中学受験の時は私もいくつか受けましたが、高校受験では本命の高校ひとつだけに絞りました。背水の陣を敷いて入試に臨んだのです。当然のことながら落ちたら行く高校はないのですが、当時の私はそれでもいいと考えていました。とにかく自分の力を出せるだけ出し切ろうと心に決めました。

入試直前期

私の場合、入試の日の10日前にはすべての学習を終了させました。

すなわち、過去問や苦手な問題などを含めてこれで完璧だと言える状態にしました。たとえばどこか遠くへ出かけるとき、出発直前まで荷物を詰め込んだりしていてはせわしないですよね。忘れ物をしてしまうかもしれません。そうならないために余裕をもって前日までには準備を完了させるのです。気持ちにもゆとりができて楽しい旅になるはずです。

入試も同じで、あまりに無計画に勉強(準備)していると直前になって慌ててしまいます。

必要以上の焦りは、不安と緊張を増大させるだけです。どの日にどういったことをするのか、きちんと計画を立てながら準備してください。他の受験生も必死になって頑張っているはずで、いたずらに勉強量を増やしたところで「何とかなる」ものではありません。

残りの10日間は何をしていたかと言うと最後の詰めです。

もう一度過去問を見て素早く解法を思い出したり、以前に苦手だった分野の問題を解きなおしたりしていました。資料集などに目を通してどのような問題が出されるか予想したりもしました。完璧な状態からさらに上の段階を目指しました。表現を変えて言えば「絶対的な自信をつけるための10日間」です。ここまでする人はいないだろうというほど必死になって勉強していました。

こうすることで揺るぎない自信がつき、気持ちを強く持つことができました。

直前期に気力を失くしてしまうと体調を崩したり勉強に集中できなくなっったりしてしまいます。気持ちを強く持っていれば、普段の倍以上の勉強をすることも可能です。

直前期は勉強のみに集中すべきです。気を散らすようなモノは完全に遠ざけてしまいましょう。そうすることで本来の力を最大限に出すことができます。

入試前日~当日

入試の前日も普段と変わりない生活をしていました。

いつものように勉強して、普段通りの食事をとっていました。勉強は新しいことはせずにまとめノートや過去問に目を通していました。

入試の当日は早起きして余裕をもって家を出ます。

そのため早めに寝るのですが、こういうときに限ってなかなか寝られません。私は高校受験の時も大学受験の時も全く寝付けず、2~3時間ほどしか睡眠をとっていませんでした。寝られないときは試験のイメージトレーニングをしていました。列車に乗って学校まで歩いて、試験が配られ一生懸命に解いている姿、試験が終わりほっとした表情の自分、合格して学校に通う光景を想像していました。こうすることで本番も緊張がほぐれてリラックスできると思います。寝不足は気力でカバーしました。多少のハンディは気力で何とかなります。

持ち物は少なめでした。

まとめノート、過去問1~2年分、良かった時の模試などです。休憩時間には必ず教室を出て散歩していました。歩いて身体を動かすと気分もすっきりとします。教室にいる間はノートに目を通します。毎回、持ってきたチョコを食べて脳の栄養にしていました。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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