留年制は本当に必要なのか?

学び舎通信 108

目次

新緑の季節

こんにちは、高校2年のHです。

5月に入り、木々の生まれたての葉もさわやかな緑色になりました。

皆さんも、勉強の意欲が涌き始めた頃でしょう。

ここで、‘どうすれば成績が上がるのか?’ということについて考えていきましょう。

実は、[2011年.9月号.No.100]でもこのことについて書きました(最後に「・・・紙面の都合上、詳しいことはまたいつか書こうと思っています。」という言葉で締めくくりました)。忘れてしまった人は、「どうしたら成績が上がるんだろうなぁ?」と思い出すなり、考えるなりしておいてください。その前に、‘自分に合った勉強法’を探していきましょう。

あわせて読みたい
学び舎 新教室建設 余話 灘高受験時代の話 学び舎通信 100 【学び舎通信100号達成】 今回の『学び舎通信』は記念すべき100号となります。毎月書いていますので、創刊から8年4か月経ったことになります。 皆...

勉強とは?

‘自分に合った勉強法’を探すには、前提条件として勉強習慣が身についている必要があります。

ところで、勉強とは何を意味するのでしょうか?考えてみて下さい。宿題、復習、予習、塾、学校の授業・・・。ほうほう、いろいろと候補が出てきましたね。僕はどれも正解だと思っています。勉強というと、中学生の場合、英数国理社の5教科に限られがちですが、‘勉強=学習’だと考えると、そのほかにも 読書など、‘勉強’に該当するものはたくさんあるはずです。

‘勉強’=‘知識を身につけて自分の世界を広げ、自身を向上させる動作’と言えるかもしれません。

勉強習慣をつけよう

A 勉強が好きだという人は(おそらく、勉強習慣もついており)全く問題がないと思うので、自分の好きな分野をどんどん学んでいくといいでしょう。

B 次に、勉強が好きでも嫌いでもないという人です。実は僕も小さい頃はこの部類に入っていました。 

僕が‘学び舎’で勉強を始めたのは小学2年生の頃です。いろいろなことについて学んでいくと、自分の頭の中で世界がどんどん大きく広がっていくように感じられました。そして、もっとたくさんのことを知りたいと思うようになりました。

‘わかる喜び’を大切にすることと、‘勉強すると自分の世界が広がっていく’ということがわかれば、勉強が好きになると思います。

C 最後に、勉強が嫌いな人についてです。勉強が嫌いなのに、いきなり「勉強しろ」と言われてもなかなか好きにはなれません。

やはり、まずは少しずつ勉強に慣れていくのが一番だと思います。そのためにも、

①授業はしっかりと聞き、ノートは丁寧な字で書く。

②宿題は完璧にやって提出する。テスト勉強もきちんとする。

③遅刻欠席はしない。5分前着席。

④忘れ物は絶対にせず、持ち物(プリントも)は大切に扱い、整理整頓する。

⑤ゲームや携帯電話、テレビにできるだけ手を出さない。するのなら、きちんと時間を決めて使用する。

以上の5つ(どれも基本的なこと)をしっかりと守る必要があります。そうすることで、授業の内容もよくわかるようになり、さらに、勉強嫌いではなくなると思います。

もし、この5つの中で1つでも欠けているものがあれば残念ながら、成績は絶対に伸びません。このなかでも、‘宿題を完璧にやる’は、勉強習慣を付ける第一歩だと思います(受け身ではあるけれども、授業の予習・復習になっていいですよ)。

‘自分に合った勉強法’を探そう

皆さんのクラスには、勉強の成績がものすごく良い生徒が少なくとも一人はいるはずです。そこで、その人に勉強の仕方を聞いて、自分も同じように真似をしてみます。そして、自信満々で迎えたテスト返却日、「あれっ?前とあまり変わらなかったなぁ」という経験をしたことはありませんか?

成績優秀な人と同じ方法で勉強しても、成績が上がらないことがあります。

どうしてなのでしょうか?

よく考えてみればわかると思います。人はそれぞれ違う個性を持っています。ですから、勉強法もそれぞれの個性に合ったものにしなければなりません。

自分に合った勉強法を見つけ出すまであれこれ試行錯誤して、いろいろな方法を試してください。ちなみに、僕が自分にぴったりの(中学生の)勉強法を見つけ出したのは中学2年の2学期です。

もちろん、学年が上がると、それに応じて勉強法も少しずつ変えていかなければなりません(小学・中学・高校では、学習内容が全然違いますから)。

留年制は本当に必要なのか?

さて、話題は大きく変わりますが、橋下徹・大阪市長は留年制導入を提案しました。

皆さん、ご存知でしたでしょうか?

留年制が導入されるとどうなるのでしょうか?

もし、留年制が導入されるとなると、次の学年へ進級するときに、一定の基準を満たさないと進級できなくなってしまうのです。

これはものすごく厄介で、大変なことです。

皆さんは、どう思いますか?留年制なんていやですよね。

そこで、「留年制なんて絶対にやってはいけない。もっと良い方法があるはずだ」と思った僕は良い考えを思いつき、3月下旬に、毎日新聞社宛てに文章を書いて送りました(購読者は読売新聞のほうが多いそうですが、自分のとっている毎日新聞社に送りました)。

とにかく、‘留年制だけはやめた方が良い’という僕の意見を一人でも多くの方に知ってもらいたい、と思ったのです。

毎日新聞社からの電話

すると、数日後(3月27日)、毎日新聞社の方から「君の意見に関心を持ったので、どこかでこの文章を使わせてもらってもいいか?」と電話がかかってきた。僕は「もちろんいいですよ」と答えた。僕の意見が受け入れられたように感じてうれしくなった。

そして、さらに数日後(4月5日)、またもや毎日新聞社の方から電話がかかってきた。

「君の文章を新聞に載せたいので、またこれからも、よろしくお願いします」

僕は「ありがとうございます」と答えた。うれしさで声が震えた。

毎日新聞に掲載される

そして、以下が4月10日の毎日新聞・朝刊に掲載された、僕の新聞記事です(ここで‘H’とあるのは、もちろん、この文章を書いている僕のことです)。

新学年の始業式の日に合わせて、載せてくれた毎日新聞社の方々の配慮に感謝したい。また、多くの読者が読みそうな、‘オピニオン面(意見・世論などの記事がある)’に載せてくれたことにも感謝したい。

新聞記事の補足など

ところで、僕は、この新聞記事中で‘飛び級’を提案しているが、僕が小学生の頃から「‘飛び級’があったらいいのになぁ」と思っていた。

実は、この記事には僕のもとの文章から削除された文がある(「紙面の関係上のため」らしい)ので一応補っておこう。

記事の最後から4行目に「その方が世界に通用する人材を増やすことができると思う。」という文がある。なぜ、このようなことが言えるのかというと、「小さい頃から、より多くの知識を習得し、より広い世界を知ることで、豊かな思考力・発想力が養われる」と思ったからである。残念ながらこの文は削除されてしまったが、残しておいて欲しかった。

なにより、義務教育での留年制が実施されないようにしたい。

補遺
‘どうすれば成績が上がるのか?’は次号に掲載します。ポイントは2つです。日々の勉強の中で、「何に気をつけるといいのか」を考えておいてください。

‘時間’・‘質’・‘量’のうちどれか2つに重点を置くと成績が飛躍的に伸びます。どれが正解なのでしょうか?答えは次回に書きます。 急きょ、新聞記事を載せたので、‘中学生時代の話’は次号に掲載予定です。お楽しみに。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

教室の詳細を見る
ご挨拶

リクエスト募集中!

記事のテーマを募集しています。

リクエスト募集要項
  • 勉強や子育ての悩み・相談をお気軽にお送りください
  • 学び舎代表と東大院生が紙面上にてご回答差し上げます
  • 投稿フォームよりお送りください(すべて匿名処理します)
目次