【正統派の勉強法】各教科の勉強法 ノートの作り方
学び舎通信 130
学ぶヒント
心をこめて勉強している子どもの姿は美しい。気持ちは姿勢に表れるからです。心と体はひとつです。
「勉強の仕方がわかりません」という人は、毎日の生活を見直しましょう。毎日の行動を整えれば、気持ちが整います。気持ちが整えば、勉強の仕方がわかります。
- 生活を整える。早寝早起きをして、食事をていねいにいただきます。
- 姿勢を整える。立つとき、座るとき、歩くときの姿勢を美しくします。
- ものを整える。本当に必要なものを大切にし、必要でないものは持たないようにします。
学ぶ方法がわかっている子どもは、こういうことができます。自分で自分を躾られるからです。
形を整えることで中身も整ってきます。学び方のヒントを書きますから、参考にして自分の学び方を見つけてください。
ノートの作り方
ノートを少し工夫することで、勉強の成果が大きく変わってきます。
日付、ページなどを書くスペースを作る
ノートの左端に線を引き、日付とページを書くスペースを設けます。問題を解いた日とテキストのページが一目でわかり、見直しするときに便利です。
途中の計算や思考過程を残す
答えだけを書くのではなく、途中の計算や考えた道筋を残します。どこで間違えたのかを見つけやすくなります。
ノートは1行ずつあけて書く
訂正したり、注意点を書き込んだりするために、1行ずつあけて書きます。あとで見るときも見やすいし、間違えたところが一目でわかります。
間違いを訂正するときは、赤字で書く
間違いは消してしまうのではなく、必ず残して、赤字で誤りを直します。間違いやすいところが、すぐ確認できます。
分析と解き直しを行う
なぜ間違ったのか、何を理解していなかったのか、理由を考えます。そして間違った問題をもう一度解き直します。これを習慣にすると、驚くほど成績が上がります。
自習用ノートを作る
勉強は、間違った問題をやり直さなければ、できるようになりません。間違いをそのままにしておけば、同じ間違いを繰り返します。自習用ノートを作って、復習したり要点をまとめたりします。
英語の勉強法
言葉は、文法を理解してから覚えるのではありません。耳で聞き、話すうちに自然に覚えられます。英語の勉強も、音読から始めます。
教科書・テキストを何度も音読する
You play tennis.の疑問文はDo you play tennis?
He plays tennis.の疑問文はDoes he play tennis?
英文を何度も音読していれば、Do he play tennis?とかDoes you play tennis?は、おかしな感じがします。答えを書くときも「ちょっとこれ変だな」と気がついて、正しい答えが書けます。教科書や学び舎のテキストの例文を何度も音読します。1,2週間後に、同じ所を音読します。テスト前に試験範囲を音読します。
英語が苦手な子はローマ字の復習から
ローマ字を覚えていないので、英語が苦手になっている場合があります。ローマ字の読み書きをできるようにします。ローマ字がわかるようになると、英単語の綴りもorangeなら「オランゲ」とローマ字で覚えられます。
基本例文を暗記する
文法事項を学習したあと、問題を解く前に、その単元ごとの基本例文を音読し暗記します。基本例文を頭に入れてから、問題を解きます。
長文問題を解いて、英語の総合力をあげる
He plays tennis in the park.は「彼は します テニスを 公園で」という順番で前から訳します。英文を前から読んで理解できれば、音読します。斧練習をすれば、長文が読めるようになります。
算数・数学の勉強法
算数・数学には、計算・関数・図形の3つの分野があります。一つひとつ理解し、練習を積み重ねていくことで、できるようになります。
計算は練習を増やし時間内処理能力を上げる
計算分野は、練習量を増やして計算力をつけます。それも時間内にやり切る練習します。計算のスピードを上げる練習をします。
関数はパターンを覚える
関数分野は、解法パターンを覚えます。解き方が頭に入っていれば、関数の問題は解けます。
図形は空間認知能力と比をマスターする
図形分野は、空間認知能力と比を使って解く問題があります。比は演習問題をすることで、身につけることができます。
文章題は図がかけるようにする
線分図や図形をノートに描いて考えます。図や絵を描くことによって、イメージが浮かんできて解き方がひらめきます。
計算問題も応用問題も必ず途中の過程を書く
途中の計算過程を書くと、どこでミスしたのかがすぐ発見できます。途中の計算を省略しないで書く習慣をつけておくと、書きながら考えるということができるようになり、難しい応用問題を解くときに、役に立ちます。
国語の勉強法
国語の力は、本を読むことで養われます。読書習慣のない人は、音読から始めます。声を出して読むことで、文章をしっかり読むことができます。そして、何が書いてあるか理解する習慣をつけます。
評論文は「何が言いたいのか」を考えて読む
評論文は難しく書いてありますが、「言いたいこと(主題)」はひとつしかありません。ですから、「何が言いたいのだろう」と考えながら読みます。ていねいに読めば「言いたいこと」がわかります。
基本的なテクニックを身につけておく
「なぜ」と聞かれたら「~から」と答える、指示語の問題はまず直前を探す、著者の言いたいことは最終段落に注目する、など基本的な解き方です。
難しいときは親が解説してあげる(小学生)
文章が難しくて、なかなか理解できないときは、「こういうことが書かれているのよ」と親が解説してあげます。内容がわかった上で、もう一度自分で読むと、理解できるようになります。さらに3回音読すると、難解な文章でも理解できます。
国語の中でもすぐにできる勉強がある
読む力・書く力は一朝一夕では身につきませんが、すぐに結果が出るものもあります。漢字や慣用語句、中学生であれば古文の単語などは、何度も繰り返し問題を解いて覚えます。
理科の勉強法
まず基礎的な知識を暗記します。中学の理科は、全体の8割くらいが、基礎知識を覚えることです。
基礎となる知識を暗記する
基礎知識を徹底的に覚えます。図や表と語句や記号をセットで関連づけて覚えます。
練習を繰り返す
基礎知識の暗記ができたら、テキストの練習問題をします。問題を繰り返し解くと、出題パターンが決まっていることに気づきます。記述問題も同様で、答え方が決まっているものがほとんどです。
まとめのノートを作る
要点を整理したまとめのノートを自分で作ると、理科の学力が上がります。ノートを作る参考として、学び舎のテキストを利用します。
社会の勉強法
必要な知識を繰り返し自分でテストして暗記します。ただ、暗記をしても、一つひとつの知識が断片的になっていては駄目です。大切なのは知識と知識のつながりです。暗記をしたあとに、それらのつながりを意識して教科書を読むと効果的です。単なる暗記ではなく、つながりを理解するのです。
地理は気候や地形などの条件を理解する
農業は、気候や土壌などの自然条件で特色が決まります。火山灰地は稲作に適さない土壌なので、畑作・畜産が中心になります。工業の特色も地理的条件に左右されます。セメントの原料となる石灰石が多く産出する地方では、セメント工業が盛んです。製鉄や石油化学など外国から船で原料を輸入する必要がある工業は、沿岸部に発達します。
歴史は原因と経過を理解する
歴史の流れには、原因・経過・結論があります。平安時代は「中国の唐が内乱になる→遣唐使をやめる→中国の文化が入らなくなる→国風文化が発達した」。「平安時代には日本風の国風文化が発達した」ではなく、その原因や経過まで理解すると知識が深まり、忘れにくくなります。
公民は用語の意味を理解する
用語の意味が、漢字からわかるものと、そうではないものがあります。「環境基本法」「少子高齢社会」などはわかりやすいですが、「地方公共団体」「弾劾裁判」といった用語は何を意味しているのかわかりにくい用語です。意味のわからない用語は、意味をまとめておくノートを作ります。