合格する人の共通点

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合格する人の共通点

前回の記事でもお伝えしましたが、私は数多くの受験をしてきました。関西の主要な中学校は一通り受けましたし、大学院受験も経験しています。これまでの経験から一つ言えることがあるとすれば、「受験は精神力の闘い」だと言うことです。

受験は厳しい争いです。1点差で合格する人もいれば、0.1点差で落ちる人もいます。とりわけ大学入試は規模が大きいため、ボーダーライン(合否を分ける点数)の1点に数十人が集まっていることも少なくありません。入試の結果で今後数年間が決まるのですから、みんな必死で挑むわけです。よく言われることですが、入試をもう一度実施すると合格者の下位3分の1は不合格者の上位3分の1と入れ替わるらしいです。これは何を意味しているのでしょうか。

運は大事です。合否は運で決まると感じる人も多いかもしれません。運が良い人、すなわち波に乗っている人は何でもうまくいくことが多いです。ここで注意しておきたいのは、運と偶然は全くの別物だと言うこと。運は本番までの行動の積み重ねで決まります。正確には気の持ち方で変わります。つまり、精神力(熱意や気概)がモノを言います。

絶対に合格してやるぞと強く願っている人ほど合格しやすいです。日々、どのような勉強をどこまですれば良いのか。どのように計画を立てていけば良いのか。本腰を入れて取り組んでいる人には、進むべき道が光って見えます。それだけ熱意があると言うことです。

入試直前期に行うべきこと

入試本番が近づくと誰だって緊張します。適度な緊張は集中力や吸収力の向上につながりますが、過度な緊張はあらゆる能力の阻害要因に繋がり、ミスを誘発させます。そこで、緊張をコントロールする方策、また緊張下でも能力をしっかり発揮するための訓練が重要になってきます。そのために行うべきことは2つ。十分に練習を積むこと、イメージトレーニングを行うことです。

1. 十分に練習を積む

練習の重要性に気づかされた出来事がありました。大学4年生が終わろうとする頃です。大学の修了要件の一つとして卒業論文の発表が定められていました。これまでの研究で得られた成果を大学の先生方に対してプレゼン(スライドを用いて発表)します。大講堂で行われるのですが、大学の先輩後輩や外部の方も集まるため、200人以上が参加します。想像しただけでも緊張するイベントです。私は生まれてこのかた、人前で発表する経験が極端に少なかったのです。内気で恥ずかしがり屋だったこともあり、人前に立つ役は可能な限り避けて生きてきました。大学を卒業する歳になって仇となってしまったのです。そんな私が実践したことは、うまい人の方法を真似すること、練習を何度も重ねることです。

私は人前で話す経験に乏しかったため、まずはプレゼンが上手な人の方法を勉強することにしました。模範としたのはスティーブ・ジョブズです。彼が手がける新型MacやiPhoneの発表会は毎回大人気です。プレゼンの神様とも呼ばれる秘訣はどこにあるのか。どのようにしてプレゼンを上達させたのか。上達方法をまとめた本「スティーブ・ジョブズ 脅威のプレゼン」を何度も読んで勉強しました。次にジョブズの方法を体に染み込ませるために練習を重ねました。大学に行かない日は朝から晩までずっと発表練習です。スマホで動画撮影して、身振りや間の取り方をチェックすることで短時間での上達を心がけました。

緊張感を低減する方法はいくつかあります。最も効果的だと思うものは自信を身につけることです。何度も発表練習を行っているうちに発表で用いるフレーズやジェスチャーはすっかり覚えてしまいました。頭が真っ白になっても自然と言葉が出てくるようになりました。この状態まで完成すると自信が生まれます。気持ちにゆとりが出てきます。本番ではあまり緊張することなく、聴衆の目を見ながら会心の出来で終えることができました。後になって、私の発表を覚えていますと声をかけてくれた方もいて、印象に残る発表ができたのではないかと感じています。

2. イメージトレーニングを行う

続いて有効なのがイメージトレーニングです。イメージトレーニングはアスリートに取り入れられる手法で、技術や戦術を向上させるものです。イメージを思い描くことで、実際に動くときに集中力を高めやすく、雑念を払うのに役立つと考えられています。この方法を活用しない手はありません。どの問題をどの順序で解いていくのかしっかりシミュレーションしていくと良いです。

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学び舎タイムズ編集部

教職歴37年。中学・高校教諭、予備校講師を経て、1996年6月に小さな個人塾を開塾しました。
「将来的に役立つ学力を身につけた子どもを育てたい」という想いから生まれた、こだわりの天然木造教室は保護者からも好評です。

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